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教育部門には無限の可能性

サウジ・ビジョン2030のロゴ。 (Shutterstock)
サウジ・ビジョン2030のロゴ。 (Shutterstock)
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26 Jan 2020 08:01:48 GMT9

バジル・MK・アルガライーニ

「サウジ・ビジョン2030」改革計画の大きな柱のひとつは教育部門であり、その発展に向けて民間部門が積極的な役割を果たせるようにするため、特別な配慮が払われてきた。そうした民間部門には、準政府機関などの現地の関係団体と国際団体が含まれている。

サウジアラビア総合投資庁(SAGIA)は、さまざまな民間部門の参加団体との間で結んだ複数の契約に署名した。その一つが、サウジの教育省やその他の関係当局と協力しながら、29億サウジ・リヤル(7億7300万ドル)相当の投資機会の開発やマーケティングを行うことを目指す上級学校法人(Advanced Schools Co.)契約だ。

サウジは「ビジョン2030」を通して、民間部門による教育部門への参加を増やすことに力を入れている。民間投資を促進するためのいくつかの取り組みが進められており、その一部は既に実行に移されている。

その取り組みには、外国人が完全に所有する教育機関を容認することや、公的な教育用ビルを民間学校向けに利用させることが含まれている。これらは資本、土地の確保の問題や、インフラ構築のための許可取得の課題を解決するものだ。

サウジアラビアの民間学校は、湾岸協力会議地域における成長の大きな部分を占めると期待されている。この地域では民間教育市場は、今後3年以内に120億ドルに達すると予測されている。こうした成長は、民営化と民間学校間の連合への政策転換の強化により加速するだろう。

「サウジへの投資」プラットフォームを通して準備された上級学校法人契約には、教育部門におけるさまざまな取引が含まれており、その総額は29億サウジ・リヤルに上る。契約には、3年間で58の教育センターを建設、運営、維持するための開発会社の設立が含まれている。これらの教育センターは最大7万人の学生を抱え、5000人の雇用機会を創出することになる。

Adeem Capitalとの契約は、教育部門への投資における新しいトレンドとみなされている。Adeem Capitalは、10億サウジ・リヤル相当のスクーク(イスラムの金融証券)を発行するためのアドバイザーおよび斡旋人となる。
サウジの教育部門の市場力学やトレンドを監視、分析するBMGファイナンシャル・グループは、国内各地の民間学校の所有者からの問い合わせを頻繁に受けている。こうした所有者は、サウジ証券取引所(Tadawul)もしくは同様の市場を通じた新規株式公開、または合併・買収による連合の模索や、事業拡大のための単なる資金調達を行いたいと望んでいる。

これまでところ、これらの取引の大部分はリヤドおよび中央地域で行われている。そのため長期的にみると、サウジの他地域での教育部門における投資機会の可能性は無限に広がっている。

バジル・MK・アルガライーニ氏は、BMGファイナンシャル・グループの会長兼CEO

注意―本セクションにおいて執筆者が表明した見解は、その執筆者独自のものであり、必ずしもアラブ・ニュースの見解を反映するものではありません。

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