今月は、米国と英国が主導し、偽造された証拠に基づいて行ったイラク侵攻から20年目にあたる。この侵攻は、イラクとこの地域がいまだに立ち直ることのできない一連の激変を引き起こした。

控えめな数字でも、占領下あるいはその後の内戦で死亡したイラク人の数は50万人を下らないとされている。さらに多くの人々が負傷し、避難を余儀なくされた。主権国家への違法な侵攻が、21世紀で最も悪質で、図々しい侵略であることを否定する人はほとんどいないだろう。

侵略とサダム・フセイン政権の崩壊をきっかけに、米国と英国が売り込んだバラ色の約束は、何一つ実現されていない。宗派間の争い、官僚の汚職、外国からの干渉、テロ、公共サービスのほぼ全面的な崩壊から抜け出せずにいるイラクは、破綻国家に分類されるほんの一歩手前だ。イラクの混乱は、地域全体を苦しめている。その結果、さらに多くの人命が失われている。

何世代ものイラク人が、希望と回復を見失い、絶望と怒りの中で暮らしている。

しかし、誰もイラクへの侵攻や侵攻軍による戦争犯罪の責任を問われていない。犯人は今もなお、野放しのままである。

一方、先月はロシアによるウクライナ侵攻から1周年を迎えた。この戦争は数週間から数日で終わるはずだったが、人命と財産を大量に失い、今なお続いている。

イラクとウクライナの侵略の類似性は、控えめに言っても衝撃的である。無許可の戦争、政権交代の企て、重大な人権侵害、戦争犯罪の可能性、土地の不法占拠。

ロシアはウクライナと独自の歴史的・文化的つながりを持つことを、ロシアによるウクライナへの介入の理由として挙げる人もいる。NATOの東方拡大は、1990年代の米露間の合意に反するものであった。ロシアの実存的な懸念や西側諸国に対する紛れのない不信感を理由に挙げる人もいるだろう。とはいえ、ロシアの侵攻は国連憲章や国際条約に違反するものである。しかし、西側による一極体制下の世界のあり方、紛争解決の手段としての国連の重大な失敗、国際法実施における欧米のダブルスタンダードといった問題に関しては、世界の二極化の危機であることに変わりはない。

だから、先週、国際刑事裁判所（ICC）がウラジーミル・プーチン大統領に対し、ウクライナでの戦争犯罪の疑いで逮捕状を発行したのは皮肉なことだった。

ロシアの西側諸国の敵は賞賛しているが、ICCの動きは政治化と偏見の匂いがする。ロシアがウクライナで犯したとされる違反行為について無実であると言うつもりはない。それは、銃声が静まり、政治的な解決策が見出された後に、調査されるべきだ。しかし、ICCの動きの速さは、偏った正義と権力の濫用の表れである。

パレスチナ、イラク、アフガニスタン、その他多くのケースにおいて、西側の正義は盲目であるだけでなく、無言で耳も聞こえない。

オサマ・アル・シャリフ

イラクはその一例で、侵略軍によって、あるいは侵略軍の監視下で行われた戦争犯罪の証拠が完全に文書化されている。ところが、米英両国の元指導者や高官は、ICCやその他の機関によって戦争犯罪で告発されたことはない。同じことが、20年にわたる米軍の占領下にあったアフガニスタンにも言える。

この地域の人々にとってさらに不可解なのは、国連加盟国であるイスラエルが、土地の併合、違法な入植地の建設、パレスチナ人の強制退去や強制移動、子どもやジャーナリストの拘束と殺害、住宅地への爆撃など、何年も前にICCの起訴リストに載っていたはずの占領を続け、国連安保理決議に多数違反していても、ICCや他の国際機関が目をそらし続けていることである。

悲しい現実として、アメリカの監視下で、1990年以降の世界の法的構造がエントロピーの状態にあり、修復不可能になっている。CCのプーチン氏に対する逮捕状は、ICCの裁判所としての公正さに関して言えば、恥の上塗りである。プーチン氏が法廷に立つに値するなら、トニー・ブレア氏とジョージ・W・ブッシュ氏がまず法廷に立つべきだろう。さらに、公平な世界では、パレスチナの土地を組織的に植民地化し、疑わしい状況で何千人ものパレスチナ人を殺害したイスラエルの指導者や将軍も、世界の指名手配リストに載せるべきである。

古くから、正義の公平さとすべての犠牲者の受容に関して「正義は盲目」と言われてきた。しかし、パレスチナ、イラク、アフガニスタン、その他多くのケースにおいて、西洋の正義は盲目であるだけでなく、無言で耳も聞こえない。多くの奇妙な方法で、西洋は正義よりも復讐を選び、二重基準を適用することで、既存の法的機関の価値と公正さを損なっている。

• オサマ・アル・シャリフ氏は、アンマンを拠点に活動するジャーナリスト、政治評論家。

Twitter：@plato010