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石油はタバコとは違うが、投資離れした投資家たちを勝ち取るべき

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03 Feb 2020 10:02:59 GMT9
フランク・ケーン
03 Feb 2020 10:02:59 GMT9

フランク・ケイン

ベテラン投資家であるジム・クレイマー氏は数日前、CNBCでライブ放送された発言でエネルギー業界を騒がせた。同氏は、石油やガスなど化石燃料製品を生産する企業の株式投資は「滅亡寸前の段階にある」ので「もうしない」と述べた。

このメッセージを強調するため、同氏は伝統的なエネルギー投資をタバコと比較した。タバコやその他タバコ製品の投資家は、その製品にある公衆衛生リスクの証拠隠蔽が判明した時、一斉にこのセクターから撤退した。石油産業は同じ道をたどるリスクがある、とクレイマー氏は述べた。

この比較は、少しも的を得ていない。タバコは、中毒性が高いとはいえ、気まぐれな人間の道楽に過ぎなかった。対照的に、化石燃料製品は、1世紀以上にわたり経済成長と福祉を促進し、幾十億もの人々を貧困から救い出し、人間に高い生活水準を与えてきた。

とはいえ、クレイマー氏の発言は金融業界でここしばらく続いていた傾向の最新の例だ。投資家は、化石燃料への愛から大々的に身を引いた。現在世界最大のエネルギー会社サウジアラムコの本拠地であり、ビジョン2030に基づく多様化戦略にもかかわらず依然としてエネルギー収益に依存しているサウジアラビアにとって、こうなった理由はとりわけ重要である。

石油専門家のダニエル・ヤーギン氏が重要な役割を果たす情報集団、IHSマークイットによる最新レポートでは、過去10年間活況を呈している株式市場の中でエネルギー株は最もパフォーマンスが悪いセクターであると指摘されている。

米国の石油産業が近年の歴史で最大の盛り上がりを経験し、同国のエネルギー自給自足を可能にした数十年前、エネルギーがS&P500種指数の加重15%を占めていたことに比べ、現在は4%未満である。

米国の投資家が同国のエネルギーに起きた奇跡を評価し、エネルギー株へ投資するかと思いきや、逆のことが起こった。もう1人のエネルギー界第一人者、RBCキャピタルマーケッツの商品戦略責任者ヘリマ・クロフト氏は、昨年秋にアブダビで開催された国際石油関連展示会ADIPECで、エネルギーセクターが「投資不可能」になる危険性があると語った。

世界最大の投資組織ブラックロックのラリー・フィンク氏は、ブラックロック社が石炭など本当に汚いものから投資を撤退し、他の化石燃料への新規投資には制限を設けると述べた。

フィンク氏は、環境保護主義者としてではなく、クライアントと投資家に対する義務を果たす責任ある資本家として行動していると説明した。別の責任ある資本家、英国のガーディアンメディアグループは、石油会社やガス会社からの広告を引き受けなくなると述べた。

引き合いに出されたエクソンやシェルなどの大手の石油会社が先週財務結果を報告したとき、エネルギーに戻るべきだと金融業界を促すものは何もなかった。脆弱な利益とキャッシュフローは、自社株買いの魅力を相殺した。株式は再び下落した。

問題は、この業界の経済問題を反映するエネルギー株の不人気が、良好な管理とより良い市場条件があれば、一時的なものだと証明される可能性があるかどうかである。あるいはクレイマー氏が言うように、化石燃料への需要の低下に対する長期的な恐怖に加え、ソーラー、風力、クリーンな電気自動車など代替手段の台頭により作り上げられた、気候変動に誘発された破滅の前触れなのだろうか。

IHSマークイットのレポートは、いくつかの洞察を示した。管理資産が980億ドルにもなる世界的な投資家に向けた調査によると、対象となった投資家の大多数は環境的、社会的、または政治的恐怖からではなく、経済的懸念(商品の変動性、低収益、需給の不均衡)ゆえに投資から遠ざかっているという。こうしたものは重要性を増してきたが、人々をエネルギー銘柄から遠ざけるのに十分ではない。

言い換えれば、エネルギー産業がふさわしい行動をとれば、投資業界は再び株式を購入するだろう。実際、63%が現在のレベルでは過小評価されていると考えている。

サウジアラムコなどエネルギー業界のリーダーにとって、既存の困難な経済環境の管理と同時に、環境に配慮した新しい世界におけるエネルギー移行への方向転換を示すことが課題となる。

  • フランク・ケイン氏は、ドバイに拠点に活動する、受賞歴のあるビジネスジャーナリストです。

免責事項:このページで作家によって表明された見解は独自のものであり、必ずしもアラブニュースの視点を反映するものではありません

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