
リヤド:10日、第1回サウジ・アフリカ首脳会議に出席するために、50ヶ国以上の首脳がサウジの首都リヤドに集まった。
この1日間の会議は、サウジアラビアとアフリカ諸国の間の関係と協力をさらに発展させ、戦略パートナーシップを促進することを目的として開催された。
湾岸協力理事会(GCC)のジャーセム・アル・ブダイウィ事務総長は、今回の首脳会議は地域で深刻な事態が起こっている時に行われると述べた。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下も開会演説の中でその点を強調し、サウジアラビアとアフリカ諸国には地域と世界の安全と平和に貢献できるような形で協力を強化したいという願望があると語った。
皇太子殿下は、イスラエルによるガザ地区における軍事攻撃と民間人への攻撃、および国際人道法違反の継続を非難するとともに、この戦争とパレスチナ人の強制移住を終結させ、安定と平和のために必要な条件を作り出す必要性を強調した。
ガザ保健省によると、10月7日のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃以降、イスラエルによるガザ地区への攻撃で1万1000人以上のパレスチナ人が死亡しており、その半数近くが子供である。
スーダンの主権評議会議長であるアブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍は、サウジアラビアは投資機会を拡大し政治的・経済的安定性を向上させるために、他国、特にアフリカ諸国との戦略パートナーシップを構築しようと常に努めていると述べた。
また、スーダンは引き続きサウジアラビアとアフリカのパートナーシップを支持していくとしたうえで、サウジアラビアがスーダンの安全、安定、統一に継続的な関心を示していることに対し謝意を表明した。
リビアのムハンマド・アル・メンフィ大統領評議会議長は、「サウジアラビアの計り知れない能力と名誉ある地位を考えれば」今回のサウジ・アフリカ首脳会議は経済協力の架け橋を築く助けになるだろうと述べた。
🎥 | President of #CentralAfrica:
— AlEkhbariya News (@EKHNews_EN) November 10, 2023
The #Saudi_African_Summit gives us the opportunity to express our sincere thanks and gratitude to the Kingdom of #SaudiArabia for its great support for economic projects in our country#EKHNews_EN pic.twitter.com/RHO8fmrQdK
コートジボワールのアラサン・ワタラ大統領は、今回の首脳会議はアフリカ諸国の発展の支援に対するサウジアラビアの強固なコミットメントを反映するものだと述べた。また、ガザ地区における停戦と、二国家解決に基づいたイスラエルとパレスチナの間の永続的和平を呼びかけた。
ソマリアのハッサン・シェイク・モハムド大統領は、同国は安定と繁栄を促進できる機会を確保するべくサウジアラビアと協力していると述べた。またサウジアラビアに対し、干ばつなどソマリアが直面する多数の課題に取り組み、テロ対策を強化できるよう、経済改革と政治的安定を支援してくれていることへの感謝を表明した。さらに、ガザ地区の紛争にも言及し、即時停戦と、困窮する人々への人道援助提供を求めた。
ジブチのイスマイル・オマル・ゲレ大統領は、今回の首脳会議の開催を主導したサウジアラビアを称賛し、この会議は同国の地域および国際社会における卓越した地位、政治的重要性、大きな経済的影響力を反映するものだと述べた。
また、サウジアラビアはアフリカ大陸における開発イニシアティブに追随する努力にとってのロールモデルであり、アフリカの角や紅海における開発の促進において要となる役割を果たしていると指摘した。
コモロのアザリ・アスマニ大統領は次のように述べた。「世界は多くの重大な紛争を経験している。何千人もの人々が命を失い、多くの社会が恐怖と貧困の中で暮らしている。我が国の経済は食料危機に直面しており、新型コロナウイルスがそれに拍車をかけた」
また、安全を保証し希望を取り戻すために仲介者と協力することの重要性を強調した。さらに、アフリカとそこに住む人々が、技術的リソースを提供しパートナーシップを強化する経済的機会の拡大から恩恵を得られるような環境を作り出すポテンシャルを、サウジアラビアとアフリカ諸国は持っていると述べた。
タンザニアのサミア・スルフ・ハッサン大統領は、アフリカ諸国との強力なパートナーシップの確立、共同経済イニシアティブの構築、双方の人的資源のポテンシャルの活用に向けたサウジアラビアの取り組みを称賛した。また、発展と繁栄へのロードマップとして、若者をはじめとする人的資本への投資の重要性を強調した。
🎥 | The President of #Tanzania:
— AlEkhbariya News (@EKHNews_EN) November 10, 2023
We welcome and appreciate #SaudiArabia's pledges to enhance trade and investment with #Africa#Saudi_African_Summit #EKHNews_EN pic.twitter.com/qJ4CGT6EZn
モーリタニアのモハメド・ウルド・ガズワニ大統領は、今回の首脳会議はさらなる協力の促進に寄与するだろうとしたうえで、子供や女性の殺害を含む非人間的な犯罪に直面しているパレスチナの人々に連帯を示すべくアフリカとアラブの立場を統一することにもこの会議は貢献するだろうと述べた。
また、サウジアラビアはその宗教的な地位、戦略地政学的な位置、国際的な影響力、そして持続可能な開発の支援における主導的な役割によって、特にアフリカ諸国にとって重要なパートナーになっていると指摘した。
さらに、中東グリーン・イニシアティブなどの大規模なプロジェクトやイニシアティブを展開するサウジアラビアの主導的役割を称賛するとともに、モーリタニアは2030年万博のサウジアラビアでの開催を支持すると述べた。
ニジェールのアリ・ラミネ・ゼイン首相は、サウジアラビアとの経済協力を強化し、サウジの投資家のためのニジェールでの新たな機会を創出することの重要性を強調した。また、ニジェールが直面する困難や、それに対処し、天然資源への投資を可能にし、近隣諸国との関係を改善し、投資家の誘致のために理想的な経済ゾーンを創出するために行われている絶え間ない努力に言及した。
ケニアのウィリアム・ルト大統領は、サウジアラビアのアフリカへの投資に感謝を表明したうえで、サウジの経済・商業当局に対し、アフリカの機関を支援し、アフリカの能力を活用して協力を強化するよう求めた。
ギニアビサウのウマロ・シソコ・エンバロ大統領は、同国はサウジアラビアとアフリカ諸国の間の関係を支援したいと述べた。また、サウジアラビアからギニアビサウへの投資や支援に感謝を表明したうえで、アフリカの貧困対策においてサウジアラビアが果たしている重要な役割や、現在の国際紛争への解決策を見出すことへの同国の貢献を評価していると語った。
ジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ大統領は、この種の会合としては初となる今回の首脳会議の、課題に対処し経済バランスの改善に取り組むうえでの意義を強調した。また、アフリカにおける安定と平和の実現に向けた取り組みにとってサウジアラビアは貴重なパートナーだと指摘した。
さらに、国際人道法違反やパレスチナ人の権利の侵害を含むガザ地区の状況への懸念を表明したうえで、地域に恒久的な平和をもたらすための政治的プロセスの復活を呼びかけた。
🎥 | Head of the #Nigerian delegation's speech at the #Saudi_African_Summit#EKHNews_EN pic.twitter.com/Srb3sAb8LC
— AlEkhbariya News (@EKHNews_EN) November 10, 2023
ルワンダのポール・カガメ大統領は、サウジアラビアとアフリカ諸国は地理的な近さと急速に深まる関係を共有しているとしたうえで、今回の首脳会議の目標は経済的課題への対処、貿易の促進、投資の強化だと述べた。
セーシェルのワベル・ラムカラワン大統領は、今回のサミットは重要な問題に対処するための機会だと述べた。また、サウジアラビアはアフリカにとって、気候変動の課題への対処に役立ち得る野心的な産業の知識の移転や、貿易を促進し経済成長や投資を奨励・支援する独自の機会を提供するためのアフリカ大陸自由貿易協定に代表される他の協力分野の探索に向けた協力において頼ることができる強力なパートナーだと指摘した。
ギニアのママディ・ドゥンブヤ大統領は、世界が食料危機、人道危機、テロや気候変動の脅威などのグローバルな困難や課題に直面する中での国際関係の重要性を強調した。
ナイジェリアのボラ・アーメド・ティヌブ大統領は、アフリカの角とアラビア半島の間の関係強化に寄与してきた絆を称賛した。また、政策の実施、権利の保護、そして地域の成長のための戦略パートナーであるサウジアラビアとの関係強化を通したビジネスや投資の誘致に対するナイジェリアのコミットメントを強調した。
さらに、ガザ地区の現状に対する懸念を表明し、パレスチナ人の正当な権利の保護へのサウジアラビアのコミットメントを称賛したうえで、ナイジェリアはこの紛争の平和的解決を支持すると述べた。
中央アフリカ共和国のフォースタン・アルシャンジュ・トゥアデラ大統領は、サウジアラビアとアフリカ諸国の間の協力、投資、開発機会を強化するための取り組みに加え、天然資源への投資や環境保全の重要性を強調した。
マラウイのラツルス・チャクウェラ大統領は、サウジアラビアとのパートナーシップから好業績と力強い経済的利益を得ることを望むアフリカ諸国における投資資金調達のための例外的かつ多様なアジェンダの創出に向けた取り組みにとって、サウジアラビアは戦略パートナーだと述べた。
また、マラウイは鉱業やエネルギーなどの分野において莫大なポテンシャルを持っており、豊富な人的資源も利用可能だと指摘した。
ザンビアのハカインデ・ヒチレマ大統領は、同国は世界全体の繁栄を実現するために、個人的および集団的な富の増加からの恩恵を高めることに寄与し得る関係を引き続き求めていくと述べた。
また、「アフリカは未来のグローバルなエネルギー供給、グリーンエネルギー、グリーン経済のポテンシャルを持っている」としたうえで、グリーンシティの開発や、アフリカ諸国に恩恵を与える関係の構築における、サウジアラビアの素晴らしい取り組みを称賛した。
🎥 | President of #Burundi's speech at the #Saudi_African_Summit#EKHNews_EN pic.twitter.com/1FMoG8Jsbl
— AlEkhbariya News (@EKHNews_EN) November 10, 2023
ブルンジのエヴァリスト・ンダイシミエ大統領は、今回の首脳会議はサウジ開発基金を通して、特にインフラ、住宅、エネルギー、鉱業、観光などの分野において実り多いパートナーシップを形成することで、ブルンジとサウジアラビアとの関係だけでなくアフリカ全体との関係も強化する機会を提供するものだと述べた。
モザンビークのフィリペ・ニュシ大統領は、豊富な天然資源を持つ同国はエネルギー、保健、教育などの分野への投資を含め、発展と成長を実現するためのインフラの改善に努めていると述べた。また、サウジアラビアとのパートナーシップが双方にとって好ましく実り多い結果をもたらすことをモザンビークは確信していると語った。
ガンビアのアダマ・バロウ大統領は、「このサウジ・アフリカ首脳会議は、アフリカの政治的・経済的野心の発展へのコミットメントを確認するものだ」と述べた。
また、この会議はサウジアラビアとアフリカ諸国が商業投資や経済持続可能性の恩恵を享受できるようにすることに寄与する成果を生み出すだろうと付け加えた。さらに、ガンビアが観光分野における投資可能性を提供していること、そして国連の持続可能な開発目標の実現やさらなる直接投資の誘致に向けた同国の取り組みにおいてデジタル経済の開発が優先事項の一つとなっていることに言及した。
アフリカ連合委員会のムーサ・ファキ委員長は、初開催のこの首脳会議は、着実かつ計画的なペースで関係を前進・拡大させるための効果的な計画を策定するために必要なものだと述べた。
また、「我々は共同の行動や決定を行うために協議すべきだし、アフリカとサウジアラビアの間のパートナーシップは今後数十年の具体的なアジェンダに基づくべきだ」と付け加えた。
さらに、パレスチナ問題については次のように述べた。「我々は、アフリカ、サウジアラビア王国、アラブ世界の立場を具体化し、自由、尊厳、独立、安全、安定に対するパレスチナ人の権利を保証する実践的な計画を、地域の全ての国々や人々のために非常に緊急に策定する必要がある」