


リヤド:毎年2月22日、サウジアラビアは第一次サウード王国の樹立を祝う建国記念日を迎え、王国の歴史と文化に脚光をあてる。建国記念日を祝ういちばんの方法は、各都市の歴史と伝統を物語る、知られざる宝石のような名所を探訪することだ。
ブジャイリ・テラスとアル・トライフ(ディルイーヤ)
「王国の宝石」として知られるディルイーヤは、第一次サウード王国の首都であり、その歴史は9世紀なかばまで遡る。
ディルイーヤにあるブジャイリ・テラスからは、UNESCO世界遺産のアル・トライフの絶景が楽しめる。
ナジュド様式建築にインスパイアされた、過去のイメージを喚起するディルイーヤのブジャイリ・テラスは、お祝いにぴったりの場所であり、ミシュランガイドで星を獲得した美食体験に加え、さまざまなアクティビティやイベントでゲストを魅了する。
日干しれんがのナジュド建築に囲まれて、サウジアラビアと世界各国の料理をフィーチャーした、20以上のファインダイニングレストランを満喫しよう。
ラヤリ・ディルイーヤ
2度目の開催となるラヤリ・ディルイーヤでは3月10日まで、オープンエアの歴史的農場を舞台に、国内外の美食体験を味わうことができる。建国記念日の祝賀にはまたとないロケーションだ。
ヤシの木立ときらめく光に囲まれたラヤリ・ディルイーヤは、伝統的ナジュド様式の農場に現代的アレンジを加え、ライブ音楽や詩の朗読といったショーをフィーチャーした、エンターテインメントの中心地に生まれ変わらせた。
ゲストは農場を美しく彩るヤシの木立の眺望を楽しみながらの食事や、国内外のアーティストによる多様な現代アートを体験できる。
ナジュド・ビレッジ(リヤド)
建国記念日に本物志向のサウジの味を楽しみたいなら、地域の食に特化し、一皿一皿を通じて各地域の伝統に光を当てる、ナジュド・ビレッジがおすすめだ。
ナジュド・ビレッジはリヤド市内のタハスーシ通りとアブー・バクル通りに2店舗をもつ。このレストランが提供するのは、ジャレーシュやカスバといった家庭的な伝統料理や、魚、鶏、ラム、ラクダの肉料理だ。
ヒニニー、ムラヒーフ、クレイジャなど、伝統的デザートやスナックも充実していて、甘党の方も見逃せない。
イスラ(ザフラーン)
音楽パフォーマンス、教育的展示、体験型ラボを通じて歴史を感じることができる、イスラことアブドルアジーズ国王世界文化センターでは、建国記念日に合わせたさまざまな祝賀行事が開催される。
イスラ・ミュージアムは中東芸術、サウジ文化、イスラム芸術、アラビア半島の自然史、文書館の5つのギャラリーからなり、国内外のアーティストによる作品やインスタレーションが並ぶ。
また、イスラの子どもたちのための博物館では、インタラクティブクラスやワークショップが開催される。
イスラの最先端の建築群には、図書館、劇場、映画館、アイディアラボ、さまざまなダイニングレストランが立ち並ぶ。
アル・バラド(ジェッダ)
ジェッダのUNESCO世界遺産として知られるアル・バラドは、この歴史的都市の伝統を深く知りたい家族連れや観光客におすすめのスポットだ。
ジェッダ旧市街の中心に位置するアル・バラド・バザールは、30以上の店舗に手作りの商品、伝統衣装、工芸品が並ぶ、ジェッダの伝統と文化の見本市だ。
アル・バラド・バザールは、サウジアラビアの文化遺産の復興と主要観光地としてのジェッダの発展をめざす、歴史ジェッダ・プログラムが推進してきた主要な取り組みのひとつだ。
バザールは年間を通じて営業しており、ポップアップストアという形で、コミュニティが観光客に商品を紹介する場を提供している。
ジェッダでもうひとつ見逃せないイベントが、同じく歴史ジェッダ・プログラムの一環である、「バラド・アル・ファン」イニシアティブだ。
3月9日まで開催されるこのイニシアティブは、子どもたちのためのアート展示、音楽プログラム、演劇パフォーマンス、さまざまなインタラクティブイベントが目白押しだ。
タイバット博物館(ジェッダ)
アル・タイバットは、ジェッダのアル・ファイサリヤフ地区に位置する国際科学情報都市であり、ここではジェッダの2500年の歴史のハイライトを紹介する、街の建造物、イスラム遺産、文化をめぐる詳細なガイド付きウォーキングツアーが開催される。
博物館や歴史建造物など、ここにしかない見どころでいっぱいのアル・タイバットは、ジェッダで必ず訪れたい観光地として名高い。
12館、300の展示室のなかにイスラム以前の歴史とイスラム時代の歴史を蘇らせる、タイバット博物館のおすすめは、サウジアラビア伝統館、イスラム伝統館、国際伝統館、市民伝統展示などだ。