

ムハンマッド・アル・キナーニ
ジッダ:278人構成の強力な食品安全捜査対策委員会が、人々を死に至らしめる新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大阻止に向けたサウジの取り組みの一環として、同王国市内の宅配サービスに対する取り締まりを支援している。
ジッダ衛生当局の対策チームはサウジ政府が用意した予防策が確実に厳守されるよう、午前と午後にスーパーマーケットやレストランに対して徹底的に調査を行っている。
また、ジッダ市当局はウイルスに対抗するロックダウン中に宅配サービスを提供する店舗の監視体制を一段引き上げている。
サウジの都市地方自治代理大臣マジッド・アル・アル・ホガイルは先ごろ、COVID-19問題発生中の最中に同王国で営業する食品宅配業者に向けた暫定保健措置要件のリストを承認した。
ジッダ市の広報担当、ムハンマッド・アル・ボガミはアラブニュースに対し、同市は全部局の職員や捜査担当者に対し、規制が確実に完全履行されるよう検査作業の強化を指示したという。
アル・ボガミは「各職員はレストラン従業員間の保健意識を高める取り組みを開始し、全レストランに対して体温管理機器を用意して店内および配達担当の両方の従業員の体温を毎日チェックするよう求めた。また、すべての予防策を講じるとともに、代理大臣の通達を考慮に入れることを全レストランに対して義務づけた」と語る。
新規定には、調理、包装、配達、そして食品類の受け渡しに関する一般要求事項や条件のほか、配達担当者用の安全のための受け渡し説明が含まれる。
同省ではほかにも、疑わしい食品宅配業者や衛生規定違反があれば報告するよう配達業者と顧客の両方に呼びかけ、それ以外の従業員に対しては禁止物や危険物の輸送や配達を行わないよう念を押している。今回の指示では、配達は食品提供業者の場所から車で45分以内の顧客にしか許されないとされる。
許可を受けた配達アプリの管理者も、規定違反の配達担当者については即座にサービスを打ち切るよう指示されている。
配達担当のドライバーは有効な運転免許証を携帯し、保険に加入した車両を使用する必要があり、車両を清潔にし、食品の安全な温度を維持するために密閉された容器を用意する必要がある。
食品の容器は配達後の頻繁な洗浄や消毒に耐えられる素材でできたものである必要あがり、パッケージと食材は輸送中でも安全に収納できなくてはならない。
新規定によると、配達アプリ従業員は18歳以上のサウジ国籍で、犯罪の前科がなく、IDと、感染も病気もないことを証明する医療証明を携帯する必要がある。
彼らは、受け渡しの時は常に手袋とマスクを装着し、配達の前後は必ず手を洗う必要がある。
食品調理現場で働く従業員は、調理器具、配達ケース、およびカード支払用機器を消毒し、様々な化学特性を持つ素材で食品を仕切り、缶飲料だけを提供し、注文品はしっかり密閉することが義務づけられる。
配達担当者はレンストランや食品店舗内への入店が許されず、注文品の準備が整うまで店外で待たなければならない。
配達時に握手は許されず、配達担当者と顧客は少なくとも2メートル離れた距離を維持する。顧客もまた、パッケージに封印のない注文はすべて受け取りを拒否する義務がある。
また、支払いは電子決済のみとなり、顧客は注文を受け取ったらビニール袋を即座に廃棄しなければならない。
アル・ボガミによると、ジッダ市内のすべてのレストランが新しい食品安全規定を誓約する同意書に署名したという。
「考え得る最高の衛生的空気を保証するため、各レストランに対しては3時間おきに清掃を行うよう通知した。さらに店内も、昼間は5人以下、夜は午後10時の閉店まで追加で5人までといった従業員削減などの予防策を講じるよう求めた」と同氏は加えた。
さらに同氏によると、同市ではレストラン経営者らに対し、従業員の中でCOVID-19感染が判明した場合は即座に当局に報告するよう求めているという。