
サウジアラビア:ハッジ2020、巡礼者数を大幅に制限して開催
Arab News
リヤド:サウジアラビア政府は月曜日、ハッジ(大巡礼)は来月予定通り行われるが、参加する巡礼者数は「大幅に制限」すると発表した。
サウジアラビアのハッジ・ウムラ(小巡礼)担当省は今回の決定を、なおも続く新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)に基づくものであり、また「世界の公衆衛生」を守るためとしている。
参加者の対象となるのは、すでにサウジアラビアに居住している各国の巡礼者だ。
https://twitter.com/KSAmofaEN/status/1275132024735633410?s=20
昨年は約250万人の巡礼者がハッジを行ったが、現在も続く新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な規模と拡大の影響で、今年はサウジアラビア王国に移動して巡礼に参加することはできない。
ハッジ・ウムラ担当省によると、「継続するパンデミックと、混雑した場所や大規模な集まりで新型コロナウイルスが拡散するリスクを考慮」し、今回の決定が下されたという。
声明の内容は次のとおりだ:「ハッジに参加できるのは、すでにサウジアラビアに居住している各国の巡礼者で、人数は大幅に制限します。
昨年のハッジ2日目にアラファト山を訪れた巡礼者。(Arab News/Ali Khamg)
「今回の決定は、すべての予防対策および必要なソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)の規則を順守し、公衆衛生上の観点から確実に安全な形でハッジを行うために下されました」
昨年は、ハッジに参加するために180万人を超える巡礼者が海外からサウジアラビアを訪れた。ハッジ・ウムラ担当省は、国境を越えて感染症が広がり感染者数が世界的に上昇するリスクを考えると、今年はリスクが高すぎるとしている。
同省は、サウジアラビアが最優先するのは常に、イスラム教巡礼者がハッジやウムラを安全かつ安心して行うことだと述べた。
高位聖職者評議会(Council of Senior Scholars)は月曜日、巡礼者の健康と安全を守るために人数を制限するというサウジアラビア政府の決定を支持する考えを示した。
一方で、エジプトのアウカフ省(Ministry of Awqaf)のモハメド・ムフタール・ゴマ(Mohamed Mokhtar Gomaa)大臣は、新型コロナウイルスによるパンデミックの拡大を考慮し、国籍に基づき巡礼者数を制限するというサウジアラビア王国の決定をエジプトも支持すると述べた。