
Hebshi AlShammari
リヤド:サウジアラビアの国家データ管理局(NDMO)の副局長、マジェド・A・アル・フセイン氏によると、データは国家の戦略的資産としてますます重要性を増しているという。
これを踏まえ、NDMOは国家データ戦略を推進するための草分けとなる数々の取り組みを含む工程表を作成したと、同氏はアラブニュースに語った。また同氏は、データの保護からデジタルトランスフォーメーションによる政府機関の能力向上に至るまで、このような戦略が取り組むべき重要な課題をいくつか挙げた。
サウジアラビア当局が直面している課題の1つは、個人データをサウジアラビア国内に保存するか、他の国に保存するかということだと同氏は述べている。これを決定する際には、プライバシーの権利、個人データの保護、データの種類と機密性、情報を処理するのに必要な時間、保存容量など、多くの要素を考慮する必要がある。また、法的要件もあり、他国のデータホスティングプラットフォームが提供する保証を慎重に評価する必要がある、と同氏は付け加えた。
サウジアラビアの発展は重要な段階にあり、当局は国の経済とすべての政府機能のデジタルトランスフォーメーションが円滑に進むよう保証する対策を迅速に実施している。
アル・フセイン氏は、NDMOはデータを基盤とした経済を強化するために設立されたもので、これが官民の利益となり、国民や居住者に提供されるサービスの質を向上させることになると述べている。
「NDMOはまた、国家レベルでのデータ管理と個人データ保護を所管し、関連する政策、基準、メカニズムを公表する責任がある。また、法令遵守の枠組みを設定し、それに応じて法令遵守を監視する責任がある」と同氏は述べた。
このようにして、意思決定プロセスを支援し、政府機関がより高い能力を発揮できるように支援していると同氏は付け加えた。
データ管理の基準を向上させるために、NDMOは公共部門の準備状況を分析・評価し、国のデータ管理慣行の評価や政府を対象とするトレーニングプログラムの設計のための枠組みを開発すると、アル・フセイン氏は話した。
「NDMOはまた、政府機関と協力して最高データ責任者を任命する。そして、国のデータ規制政策や基準の選定を支援し、国のデータ活用計画との連携を図り、それぞれの政府機関に応じたデータ利用の取り組みを推進するデータオフィスを開設する」と同氏は付け加えた。
NDMOは、情報通信技術省、国家サイバーセキュリティー局、情報通信技術委員会、サウジアラビアの電子政府プログラムであるYesser、国家公文書・記録センターなど、多くの重要なパートナーと連携している。
一方、SADAI(サウジ・データ・人工知能局)は、10月21日と22日にリヤドで開催されるムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主催するオンラインイベント「グローバル人工知能サミット」の中で、データと人工知能についての国家戦略を発表する。
「サウジアラビアはあらゆる分野でデータの巨大な成長を目の当たりにしており、これは経済的、社会的、競争上の利益を達成するための重要な国家資産として活用できる戦略への道を開くものだ」と、SADAIのアブドラ・シャラフ・アル・ガムディ局長は述べた。
サミットでは、基調講演、パネルディスカッション、多数のインタラクティブなイベントを予定している。プログラムは4つの重要分野を対象としており、1日目は 「新しい日常を形作る」と「人工知能と政府」、2日目は「人工知能の管理」と「人工知能の未来」に焦点を当てる。
サミットの目的は、パンデミックからの回復や人工知能の分野を形作る動向を見極めるという点で、世界に影響を与えることができる革新的なアイデアの有意義な議論と開発を促すことだ。
また、規制当局、投資家、企業が将来的に必要とする要件について、刺激的な知見を提供し、より良い明日を築くために人工知能を利用している先駆的なイノベーターから学ぶ機会を提供することを期待している。
サミットには141か国から合計7,375名の代表者が参加を申し込んだ。サミットでは、51名の専門家が意見を交換し、知見を共有し、人類に利益をもたらすために人工知能を利用する新しい方法について議論する。