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地元では「Sakhrat Antarah (アンタラの岩)」と呼ばれる巨大な岩は、KSAのウユン・アル・ジワ行政区域で、ちょこんと不安定に立っている。騎士であり、冒険家であり、名の知られた詩人だったアンタラ・ビン・シャッダードが恋人のアブラに出会った場所とされており、「恋人の岩」とも呼ばれている。
カーシムの北西に位置するこの場所にはシャッダードもその一人だったアブス族が住んでいる。この地域で最も古く有名な部族の一つだ。商業に優れ、人々は働き者で誠実で忠実なことで知られていた。
ブライダからはほんの30キロしか離れていないが、ウユン・アル・ジワの人々はカシームとは異なる方言を話す。
ウユン・アル・ジワは地元では「アラビアの詩人に愛されたオアシス」と言われている。「懸けられた詩」またはムアッラカートと呼ばれる詩集に登場する歴史的に重要な地名であることからだ。
今も学校教育で、また作家の間ではよく名を知られているシャッダードの作品には、よく恋人のアブラが登場する。彼の作品で最も有名なものの一つ、「アンタルの詩」で、彼はウユン・アル・ジワをアブラが暮らしていた場所として言及し、こう書いている。「ああ、ジワにあるアブラの家よ。お前の中に住む人のことを教えてくれ。朝の挨拶を、アブラの家よ。どうぞいつまでも朽ち果てず」
アンタラの岩は長年、サウジアラビアや他のアラブ諸国から訪れる人々にとって、この有名な恋物語の記念碑として愛されてきた。現在は観光省となった元サウジアラビア観光および国家遺産委員会(SCTH)は2019年に修復工事を行った。
SCTHの専門家チームは最新のテクノロジーを使い、岩に彫られた文を保存しつつ汚れを取り除いた。