
ラワン・ラドワン
ジェッダ: 砂から氷へ。フィンランドのラップランド地方にある氷に覆われたツンドラや深い森の中での新しいドライビング体験が、冒険好きなサウジアラビア人たちを待っている。
多くのサウジアラビア人や湾岸地域に住む住民は、何世代にも渡り、砂漠の砂をこよなく愛してきた。彼らは緊張をほぐし穏やかさを静かに楽しむために、よく砂漠に出かけるのだ。
モーターアドベンチャーの適した土地で、サウジアラビア人とフィンランド人の間で生まれた一つのコラボレーションがある。このコラボレーションによりサウジアラビア人の砂漠の漂流者たちがフィンランドの最北端地域へと出かけるのだ。この地域は気温がマイナス40度にまで下がりやすく、ラップランドの凍てつく亜寒帯の大自然で、氷の上で独特のスリルを味わうことができる。
オクトラ・ロッジとプライベート・ウィルダネスの創設者であるヤンネ・ホンカネン氏とサウジアラビアのラリードライバーであるラカン・アル・ラッシュ氏が、このユニークなコラボレーションについてアラブニュースの取材に応じた。ここでは、冒険好きたちはアル・ラッシュ氏が提供する氷上の運転(アイス・ドライビング)という究極のスリルを体験することができ、オクトラでしか体験できないフィンランドの冬の楽しみを味わうことができる。
2人は数年前に北極圏で行われたアル・ラッシュ氏の出場するラリーレースで出会い、アル・ラッシュ氏がラップランドを頻繁に訪れる中で二人の友情が深まっていった。ラップランドは2017年初頭、ホンカネン氏が空き地にロッジリゾート施設を建設し始めたばかりの場所であった。
「大自然の中の広大な土地だったので、協力して何か出来る日が来るのではないかと二人で考えるようになりました」とホンカネン氏は語った。「アル・ラッシュ氏が氷と雪の上でレースをしているのは異常だと思っていました。そしてロッジのゲストにこれを体験してもらおうと二人で考え、ラリーレーサー自身の助けを借りて実際に体験してもらうことより良い方法はないだろうか、と考えました。」
オクトラのロッジを訪れるホンカネン氏の常連客の中には、その土地独特の体験をするため、地球上で最も寒い場所の一つにあえて向かうアラブ人や冒険を求める人たちがいた。
雄大なオーロラやトナカイの放牧などのゆったりとしたアクティビティを楽しんだりすることもできるが、アル・ラッシュ氏と共に氷と雪の上を疾走するスリル満点の車に乗車することもできる。
2011年から氷上でレースを始めたアル・ラッシュ氏は、これが平均的な北極圏での経験とは思えないかもしれないと語った。アル・ラッシュ氏は、ラップランドは誰もが望む最高のドライビング体験を提供すると語る。「この運転体験は他に類を見ないものです。このような広大な土地と凍った湖があるので、あなたが持つ真の運転技術と運転能力を試すことができますし、何の問題もなく安全に運転することができます。」
また、アル・ラッシュ氏砂地と氷地の違いはほとんどないと考えている。「単純に適応の問題です」と彼は語った。
「私は常にレースや車に興味がありましたし、私のキャリアのスタートは氷の上でした。砂漠での運転技術を身につけた私は、夏や冬のフィンランドで様々な条件下でトレーニングを始めました。そしてその運転技術を、雪や氷の上でどのように応用するか習得したのです」とアラブニュースに語った。「それがこの環境の独自性を生み出しています。」
ラップランドでは人の数よりもトナカイの数が多いので、冒険好きにはたまらない場所だ。カスタムメイドのスノーモービルからプライベートのアイストラックまで、70種類以上の様々な体験ができる。氷上レース体験は誰もが楽しめるものだ。
300ヘクタールを超えるプライベートな大自然があり、様々なドライブルートやコースがあり、また、客の仕様に合わせたカスタムコースを提供することで、他にはない体験を提供することができる。
アル・ラッシュ氏の提供するラリー体験は、オクトラでのアイスドライビング体験の重要な一部となっている。アル・ラッシュ氏は氷上での運転の背後にある理論を客に紹介し、さらに彼自身の経験に基づいて段階的に説明する。客らは彼の監督の下、車の安全性が確保される中で自身の運転技術を試すことができる。または一人でできるという勇気がある人は、自分自身で試すこともできる。