• 幼い子供たちは、デバイスを使えないため、現金でイディヤを受け取る。（FILE photo）
• パンデミックの影響が続いているため、多くのサウジアラビア人が今年のイディヤを現金ではなく、電子決済で渡すこととしている。

ディーマ・アル・クハダイ

ジェッダ：世界中のイスラム教徒がそれぞれの方法でイード・アル・フィトルを祝う中、どの国の子供たちもイディヤのお金を求めて、いつもスポットライトを浴びる傾向にある。

西洋のハロウィーンのように、子どもたちはこの時期を待ちわびている。仮装して家々を回り、イディヤのお金（とチョコレート）をできるだけ多く受け取るためである。

しかし、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行が続いているため、今年は多くのサウジアラビア人がイディヤのお金を電子決済で配ることにしている。それでも、COVID-19の健康上の予防措置を考慮しながら、イディヤのお金を現金で配る昔ながらの方法を好む人もいる。

サウジアラビア人の歯科医、ジェーミーラ・アル・ガムディ（29歳）は、昨年のイード・アル・フィトルで家族の集まりを奪われたことはとても残念だったと述べている。

ジェーミーラ・アル・ガムディは、アラブニュースの取材に答えて、「とても奇妙な感じがしながら毎日を過ごしました。このような特別な日を、家族で集まることなく過ごすことはなかったからです」と述べている。

今では、家族の中でウイルスに感染しやすい人たちはワクチン接種を終え、このような特別な日を再び家族で集まって祝う機会を持て、とても安心している。

「姉妹と一緒にドレスアップしたり、心外にも長い間会っていなかった家族と会うことができたりして、とても幸せです」とアル・ガムディは語った。

彼女の家族は、ほぼ全員がワクチン接種を受けているが、アル・ガムディはテクノロジーが好きだと言うので、イディヤを電子的に渡すことを好んだ。

「昨年から、STCペイを使ってイディヤを配布していますが、とても早くて簡単で便利でした。もうミニマーケットでSR100を崩す必要はありません」と語っている。

サウディア航空に勤務する33歳のサウジアラビア人の工業エンジニア、アリ・マンスールは、イードの一番の楽しみは家族で集まることだと述べている。彼によれば、家族で集まらないイードは全く別物だった。マンスールの家族は、その便利さから、パンデミックが起こるずっと前から電子マネーでイディヤを配っていた。

「パンデミックが起こるずっと前から、またSTCペイのようなプラットフォームができる前から、私たちは銀行振込でイディヤを渡していました」とマンスールはアラブニュースに語った。「電子決済の利用は私たちにとって新しいことではありません。父はいつも私の口座にイディヤを振り込み、現金での手渡しはありませんでした」。最後に現金でイディヤを受け取ったのは、おそらく高校生の時だったと思うと、彼は付け加えて述べた。

イードを祝う上で最も重要なのは幼い子どもたちだと、マンスールはk語る。彼らはデバイスを使えないので、イディヤを現金で受け取るしかないからだ。

サウジアラビア人のルジャイン・アル・ジェハニ（27歳）は、昨年は人々が祝日に集まる機会を奪われたため、今年のイード・アル・フィトルは特別なものになったと語る。

「パンデミックの影響で、家族皆でお祝いする機会がありませんでした」とアル・ジェハニはアラブニュースに語った。「私たちはとても楽しみにしています。去年はできなかったケーキやアクティビティを用意するつもりです」

アル・ジェハニの家族は、イディヤを電子マネーではなく、現金で直接手渡すことを希望している。「現金を実際に手にすることは、電子マネーで振り込まれるのとは全く違う体験ができますからね」と彼女は述べた。

また、アル・ジェハニは、家族の中の高齢者のほとんどが電子決済プラットフォームの使い方を知らないと語った。

サウジアラビアの医学生レナド・バジョダ（25歳）は、イードのお祝いは重要な経験であり、子どもの記憶に残るものだと語る。

「イードは私にとって喜びを意味します。家族皆で集まって、貴重な人生の日々を敬い、聖なる月であるラマダンが終わったことのお祝いでもあります」とバジョダはアラブニュースに語った。

「子供たちがイードの夜に新しいパジャマを着て嬉しそうにしているのを見ると、イードの前夜の興奮が私にとって最も美しいものに思えます。また、このイベントは、親に、子供にどのように与えるべきかを教えてくれます。子供たちに最高の経験と美しい子供時代の思い出を与えるために」

バジョダの家族は、今でもイディヤを現金で与えることを望んでいるが、それでもイディヤを十分に消毒してから、慎重に封筒に入れて渡している。「昔ながらの伝統的なスタイル」が好きだと、彼は述べた。

市場調査の仕事をしているサウジアラビア人のヤラ・アフマド（27歳）は、イード・アル・フィトルは自分にとってとても大切なものだと述べている。新しい服、おいしい食べ物やお菓子、家族の集まり、イディヤのお金など、すべての経験が、大人にとっても、子どもにとっても、毎年の楽しみとなっている。

電子イディヤは、衛生面や必要な注意事項を守りながら子供たちに現金を配り続けているアフマドの家族にとって、受け入れられるものとはなっていない。

衛生面に配慮した昔ながらのイディヤの渡し方を好むサウジアラビア人のサルマン・アル・オタイビ（32歳）は、イード・アル・フィトルの1週間前に出回ったイディヤの新しい投票用紙は、特別な要素を奪っていると指摘する。

「このアイデアは、イディヤの目的である、子供や大人に笑顔をもたらすこととは関係ありません」とアル・オタイビはアラブニュースに語っている。

「これはもうコンテストになってしまい、誰もがグループやSNSで投票する人を追いかけている。そこで行われていることは、イディヤの本来の意味とはかけ離れていると思います」