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サウジアラビア、再生可能エネルギーへの転換に「深く関わっている」とケリー特使

リヤドでの家族写真撮影の場で、サウジのアーデル・ビン・アフマド・アル・ジュベイル外交担当国務大臣に話しかけるジョン・ケリー米国務長官。(資料画像・AFP)
リヤドでの家族写真撮影の場で、サウジのアーデル・ビン・アフマド・アル・ジュベイル外交担当国務大臣に話しかけるジョン・ケリー米国務長官。(資料画像・AFP)
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02 Jul 2021 01:07:32 GMT9
02 Jul 2021 01:07:32 GMT9
  • ケリー特使はNEOMのグリーン水素イニシアチブが転換に大きく貢献しうる可能性を指摘
  • 特使は、UAEの「リーダーシップのレベル、尽力、創造性、この挑戦の緊急性への受容性」について称賛した

エフレム・コサイフィ

ニューヨーク:サウジアラビアは再生可能エネルギーへの転換を加速する取り組みに「非常に深く関わっている」と、ジョー・バイデン米大統領の気候変動特使ジョン・ケリー氏は言う。

ケリー特使はサウジアラビア北西部のメガシティ開発NEOMのグリーン水素イニシアチブを取り上げ、「エネルギーミックスへの転換に現在非常に著しく貢献しうるもの」であると語った。

世界最大のグリーン水素生産施設の建設を目論む50億ドル規模の同プロジェクトは NEOM、米国の化学薬品会社Air Products & Chemicals社、サウジのACWA Power社による合弁事業である。

ケリー特使の発言はサウジアラビア、UAE、エジプト等への訪問を終えて出されたもの。アントニオ・グテーレス国連事務総長によると地球規模の気候危機に取り組む上で「運命の分かれ道」となる今年、特使にとってここ数カ月間で2回目の中東訪問であった。

サウジはすでに自らの役割を果たし始めている。3月にはムハンマド・ビン・サルマン皇太子がサウジ・グリーンおよび中東グリーンのイニシアチブを発表した。これらのイニシアチブでは、クリーン水素テクノロジーおよび500億本の植樹(うち100億本がサウジ国内の植樹)を通じて地域の二酸化炭素排出量を60%削減することを目標としている。

ケリー特使は、サウジのエネルギー大臣であるアブドゥルアズィーズ・ビン・サルマン王子は「エネルギー転換を実現する方法および排出削減を最大化するための機会がどこに見出せるか考えを尽くし、非常によく練られたプラン」に着手したと述べた。

また特使は、「NEOMプロジェクトではかなり大規模の太陽光システムの展開を模索しているようだ。サウジアラビアは太陽光パネルを購入も製造もできるが、グリーン水素を生産するための水の電気分解プロセスを商業規模で行うためのエネルギー源として利用することもできる」と語った。

「サウジはパイプラインを使ったヨーロッパやアフリカその他地域への水素輸送について、非常に高い輸送力がある。またサウジアラビアは現在、自らその資金を投資することができる立場にある。実現する上で、外部からの資金に頼る必要がない」

ケリー特使は、石炭依存を低減するためのグリーン水素への転換促進の重要性を強調した。

「世界では石炭を使用する経済圏が多すぎるが、石炭の使用量を早く減らし始められるほど、気温上昇を1.5℃に抑えるという我々の目標が達成しやすくなる」と特使は語った。

「サウジアラビアは非常に重要で大きな可能性を秘めたプロジェクトを提示した。あとは実行を残すのみであり、我々はこの実現に向けてサウジアラビアと共に取り組む意向がある」

米国の協力の形は「サウジが我々に何を望むか」次第だとケリー特使は述べた。サウジは「可及的速やかに展開を促進するため、これらに付随する管理上・開発上の課題を乗り越える方法や技術について支援を得ることに大きな関心がある」と表明したと、特使は付け加えた。

米国の銀行は今後の数年間に向けて「商業的に実現可能な収入源を持つ、実行する価値のある(再生可能エネルギー)プロジェクト」と判断できるものに4.16兆ドルを割り当てていると、ケリー特使は語った。また、この金額は下限であり、上限ではないと指摘した。

「この資金について議題に上げたいと思っている。この資金は新テクノロジー、特にこのグリーン水素プロジェクトの展開を加速させ、技術改革の促進も期待できる」と特使は付け加えた。

「そうなれば誰にとっても嬉しいことだ。我々はこのパートナーシップを包括的に、着実に育てていくための具体的な方法についてサウジのエネルギー省その他と話し合い、決めていくことを楽しみにしている」

米国のケリー特使は、UAEの再生可能エネルギーを増やす取り組みについても絶賛した。今年のUAEへの初回の訪問では、アブダビのムハンマド・ビン・ザイード皇太子により開催された「包括的で非常に生産的な」会議に参加したと特使は述べた。会議には、その多くが産油国である地域11カ国の代表が集まった。

「UAEは他国をはるかに超えたリーダー国の一つだった」とケリー特使は述べた。「同国はすでに世界最大級の太陽光発電場を展開しており、さらに多くを開設しようとしている」

「UAEは現在研究中の大規模な太陽光プロジェクトをいくつか抱えている。グリーン水素の研究も行っている。地域の対話において非常に積極的な役割を担い、今後の前進に向けて我々全員を導くアクションに関する非常に強力な声明の発案を助けてくれた。また、2050年までに排出実質ゼロを目指す上でさらなる動きを考えていると思う」

特使はまた、UAEの「リーダーシップのレベル、取り組み方、創造性、この挑戦の緊急性を受け入れる姿勢」についても祝福し、「これらがUAEをリーダーたらしめているものであり、まさに今必要とされているものである―今後2年間を最大限有効に活用するためのリーダーシップだ」

エジプトでは、米国は再生可能エネルギー拠点を拡大する新規プロジェクトの立ち上げを計画するエジプトと共に取り組むと、ケリー大使は述べた。

「エジプトは再生可能エネルギープロジェクトを(迅速に)展開することに全力で取り組む姿勢で、(エジプト)首相はこの上なく明解だった」と特使は語った。

「この件について我々は全員、運命を共にしている。気候危機問題を自らの力だけで解決できる国などない―物理的に不可能だ。この問題はすでに多くの人にとって実存的危機となっており、世界中の人にとって今後も大きくなる問題であろうが、我々は皆力を合わせなければならず、各国がその解決策の一部になる準備ができていようとなかろうと、すべての国にとって試練となる」

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