フダ・アル・シャイル
ジェッダ:飛行制限の前に渡航者が帰国を急いでいるため、サウディア航空はUAEからの到着便の乗客数を今から24時間以内に増やす予定だ。
サウジ内務省は2日、UAE、ベトナム、エチオピアを発着する渡航を禁止すると発表した。新型コロナウイルスの感染者が増加し、より深刻な変異株への感染が拡大しているからで、渡航を予定していた多くのサウジアラビア人がフライトをキャンセルするか、早めに帰国することを余儀なくされている。
この禁止令が7月4日(日)午後11時に発令された後、サウジアラビアに入国する者は、隔離が必要になる。
ジェッダ在住のディーナ・アル・ダキールさん(25)は、今回の決定で影響を受けた人の一人だ。彼女は婚約者のモハメドさんと、彼がエジプトへの渡航から戻った後、再会したいと思っていた。
「彼はエジプトにいる家族を訪ねていましたが、ここではただの在留民なので、入国が許可されませんでした」とアル・ダキールさんは話した。「なので、UAEを経由して来てもらおうとしていたところ、この決定が下されました。とてもがっかりしています」
彼女は付け加えた。「彼はずっとここで暮らしているので、仕事や約束があり、他にも責任を負っています。私たちは、彼が帰国するための方法を見つけなければなりませんが、他のルートはどれも不便で難しく、高くつきます。早く解決できることを願うばかりです」
ドバイに約3年住んでいるレナド・シェライフさん(25)は、ジェッダに住む祖母と9カ月以上会っていない。
「私たちはもうチケットなどは予約しました」と彼女は話した。「祖母は今週末に来ることになっていて、その後私は祖母と一緒にジェッダに戻る予定でした。ですが、今そうするのは、どう考えても無理です」
シェライフさんは、今回の制限には失望したが、その必要性は理解していると話した。「祖母に会えないのは寂しいですが、ここで感染する危険を冒してほしくはありませんし、新たなデルタ変異株も出ています。祖母はジェッダにいる方がより安全です。ですから、この決定は理にかなっています」
サウディア航空は渡航者に、フライト状況や新発表、その他の変更点などの最新情報を、同社の公式チャンネルでチェックするよう促している。
サウジアラビア人は、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けている、もしくはウイルスに感染後、回復していることを条件に、5月17日からサウジ国外の特定の国への渡航を許可された。1回目のワクチン接種しか済ませていない人は、渡航前に14日間待つ必要がある。感染後、回復した人は、陰性反応が出た後、6ヵ月待ってから渡航する必要がある。