
ルーバ・オバイド
ジッダ:サウジの大学でデザインウィークが創始され、学生発明者たちが先駆的なプロジェクトを展示した。
催し物の期間中、エファット大学の女子学生たちによる20以上のオリジナル製品や独創的なアイデアが、一般および業界の専門家に向けて発表された。
大学のデザイン学部長のSajid Khalifa博士は、デザインが生活の質の向上に果たす役割に対する地域の認識を高め、同時に学生が発明品を展示できるプラットフォームを提供することがこの取り組みの目的であるとArab Newsに語った。
「GCC全域でのトレンドがあります。ここ数週間でも、ドバイデザインウィークとサウジデザインウィークが開催されました。エファット大学は、業界および教育分野の専門家らはもちろん、一般の人々を集めるプラットフォームの必要性を認識していました。デザインのユーザーになることが見込まれる人々と意思疎通を図り、交流する場です」とKhalifa氏は述べた。
エファット大学は、王国でデザインに関する教育を施す主要な機関の一つである。「当校は、サウジで初めて女性のプロダクトデザイナーたちを卒業させ、2018年に業界に送り込んだ大学です」と同氏は付け加えた。
大学の図書館や文化博物館を舞台とする4日間のプログラムでは、専門家や教授による講演やワークショップ、学生のプロジェクトの展示会が行われた。
大学生たち、一般の人々、デザイナー、起業家がこの催し物に参加した。環境、インテリア、プロダクトデザインに関わる同校の数多くの卒業生たちが公の招待に応えた。
プロダクトデザインを専攻した卒業生Hasnaa Jestiniahは、Bounceという名の、子どもに優しいジュースミキサーを展示した。「親と子の関係を強め、同時に子どもたちが新鮮で健康的なジュースを飲みたくなるよう、この製品を作りました」
ミキサーには独立した容器が4つあり、子どもたちが直接、または家族の他の成員と分けて飲めるようになっている。揺れ動いてさまざまな音の出るおもちゃにもなる。
アクティビティーやイベントが満載のリヤドシーズンの一環として最近リヤドで開かれたサウジデザインウィークにもJestiniahは製品を展示した。
Al-Johara Arafaは、リビングルームに置ける上品で豪華なミニ冷蔵庫を展示した。「なかには、見せびらかしたい人もいます。これは、そのような人向けの製品です」
スクリーンをユーザーのスマートフォンと接続し、大事な約束やアプリフィードをタッチスクリーンに表示させることができる。音声コマンドで天気や時刻を知ることも可能だ。アートにもなる。
Arafaは、当初は不安だったが、今ではデザイン学部を楽しんでいるという。「簡単です。でも、懸命に努力しなければなりません」
別の卒業生、Galiah Tarabishishは、尖足の人々向けの特別な靴をデザインした。尖足とは、足首関節の上方への屈曲運動が制限される足の状態で、歩行が困難となる。
「卒業プロジェクトを計画し始めた時、私が感動したことや変えたいことを思い浮かべました。そして、私の兄弟の障害を緩和する方法を見つけようとしたのです」とTarabishishはArab Newsに語った。
彼女の兄弟は「つまらない」靴が気に入らなかったので、彼女はカラフルで履きやすく、より実際的な新しいタイプの医療靴を発明した。
「医療靴はつまらなくて醜くてはいけません。小さな子どもにとっては特にそうです。同年齢の子どもたちと違っているように感じるべきではないのです」と彼女は付け加えた。
プロダクトデザインの学生であるRazan Al-Afifは、ロボットのようなおもちゃ、Drone Buddyを展示した。「朝、子どもを起こす助けになります。また、子どもが宿題をして、運動をし、頭を使うように助けます」
親の端末にあるアプリをとおして監視できる。ロボットにはGPSが付属し、プロジェクターが2基、スクリーンが1つ、センサー、音響システム、カメラを備えている。
工業用プロダクトデザインの教授であるAhmad Kassab博士が学生のプロジェクトを監督した。「全ての学生は、卒業するために自らのデザインを本物の製品に変換しなければなりませんでした。そして、プロジェクトの成功を証明する必要がありました」と同氏は述べた。
製品は、リヤドにある、キングアブドゥルアジズ科学技術都市(KACST)研究機関に登録された。