
アラブニュース・ジャパン
リヤド:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は2030年の国際博覧会開催地として金曜日にリヤドが正式に立候補したことを発表した。
開催地としてサウジが提案するテーマは「変革の時代:先見の明に満ちた明日へと地球を導く」となる。
万博を組織する博覧会国際事務局(BIE)に送付した立候補文書でムハンマド皇太子は「私たちは変革の時代を生きており、人類が集団となって共同で行動する未曾有の必要性が迫っている」と述べた。
「全世界が1つの集団として協調して未来を見据え、最も聡明な知性をもってこの変革が生み出す課題や機会と向き合うことが必要なのは明らかである」と皇太子は付け加えた。
「2030年リヤド万博は王国のビジョン2030の集大成となるものだ」とムハンマド皇太子は強調した。
サウジ・ビジョン2030は2016年に皇太子によって立ち上げられた石油依存からの脱却、経済の多角化、医療・教育・インフラ・娯楽・観光などの公共事業開発などを目指すサウジアラビアの戦略的枠組みである。
「このビジョンは未来へ向けた王国の野心を表している。未来世代のために持続可能な明日を築くことに対して現在の若者が持つ無限のエネルギーを活用し、全ての国民が夢に向かって進み、希望を超え、大望以上を手にするビジョンだ」とムハンマド皇太子は述べた。
皇太子はまた「万博2030はこの未曾有の変革から我が国が学んだことを世界と共有する絶好の機会となる」とも述べた。
立候補文書はリヤド市王立委員会のファハド・アル・ラシード委員長によってパリにあるBIE本部のディミトリ・ケルケンツェス事務局長に手渡された。
万博2030は2030年10月1日から2031年4月1日まで開催される予定だ。
リヤド市の管轄機関であり皇太子が理事長を務めるリヤド市王立委員会が万博2030の招致活動を指揮する。
開催に関する詳細は12月にパリのBIE本部に提出される。
正式には国際登録博覧会と呼ばれる万博はその時代が直面する課題の解決に向けて世界各国が集まる場であり、1851年から開催されている。