
ラシッド・ハッサン
リヤド:チャイルドシートを装着していない自動車に子どもを乗せて運転をした者、あるいは10歳未満の子どもを前部座席に乗せて運転をした者に罰金を科すという交通総局による決定が、子どもを持つ親や識者らから歓迎されている。
罰金の範囲は300サウジアラビア・リヤル(約80米ドルに相当)から500サウジアラビア・リヤル(SR)。後部座席を有しない自動車については、前部座席に10歳未満の子どもを乗せることを禁じる条項に関する罰則の適用外となる。
新規則のもとでは、シートベルトを着用せずに運転している事実が捕捉された者についても、150SRから300SRの罰金が科される可能性がある。
交通総局は、新規則に違反する者を捕捉するための集中キャンペーンを実施し、日報を上部機関に提出するよう指示された。また、総局による大半の監視機能はカメラによって行われているが、交通警察のいない地域においては人員による現場監視を強化するよう命令を受けた。
社会学者で執筆家のモナ・アル・ムナジェッド博士は「大胆な」新規則を歓迎した。「自動車にチャイルドシートを装着しない行為に対して罰金を科すという、政府が制定した新規則に、私は強く賛同し支持します。この規則は子どもや親を保護するための素晴らしい手立てです」と、ムナジェッド博士はアラブニュースに語った。
「残念ながら私たちの社会では、特に若い世代において、交通ルールや運転中に取るべき予防措置に関する意識がまだ欠けています。あまりに速い速度で運転し、交通法規を破る結果として、非常に多くの交通事故が発生しているのです。私たちの社会を守るために、しっかりと監視された、より厳格な交通規則が必要なのです」と博士は付言した。
2人の子を持つアフナン・アル・カッシムさんも新規則を歓迎し、アラブニュースに対し次のように話した。「チャイルドシートは、子を授かった際に買うべき最も重要なアイテムの1つです。まだ小さな私の子どもも、窓やドアを開けそうになったことが何度もありましたが、チャイルドシートがこれをよく防いでくれるのです」
「もしチャイルドシートを使えない場合であれば、私は子どもを、前ではなく後ろの座席に座らせるでしょう。前部座席は死の罠だと言う人もいるでしょうし」とカッシムさん。
「私は母親として、母と子に関するウェブサイトを頻繁に見ています」。アル・カッシムさんは続けた。「私は以前、前部座席に座る小さな子どもは、エアバッグが作動した場合に上方に持ち上げられて天井にぶつかる可能性があるため、頭部を負傷する危険性があるという記事を見たことがあります。子どもはかけがえのない存在であり、私たちの命そのものです。私たちには、子どもたちを安全に守る義務があります。したがって、私は新規則と、怠慢行為に対する罰金を完全に支持します」