ラマ・アルハマウィ
リヤド:サウジアラビア、オマーン、バーレーン欧州連合(は13より、リヤドのプリンス・サウード・アルファイサル外交研究所において、同3カ国の外交官35人を対象にEU関連のハイレベルな研修プログラムを実施している。
「私たちの目的は、湾岸地域のパートナー諸国との相互理解を深めることであり、EUの仕組みについての理解を深めていただくことが、この目的に役立つと考えています」 とパトリック・シモンネット駐サウジアラビアEU大使は述べた。
サウジアラビア、バーレーン、オマーンのEU代表部は、EUに対する知識、理解、協力を促進することにより、湾岸地域との関係を深めることを目指している。
開講式では、シモンネット大使、サイード・ファイサル・ビン・トゥルキ・アルサイード駐サウジアラビアオマーン大使、アルファイサル外交研究所のアデル・アロムラーニ事務局長代理、同研究所のトゥルキ・アルトゥルキ国際協力部長の各氏がスピーチを行った。
「このプログラムは、参加者がEUに関する知識やスキルを高めることを目的としています。参加者の方々が末永く役立つ成果を得て、EU加盟諸国との関係をさらに深めていくことを確信しています」とアルトゥルキ国際協力部長は述べている。
「EUの政策と意思決定」と題された5日間の研修は、2月13日から17日まで、オランダ国際関係研究所(クリンゲンダール)の主催により、サウジアラビア、オマーン、バーレーンの湾岸協力会議(GCC)加盟3カ国からの参加者を集めて、ワークショップや講義、グループディスカッションなどを行うものだ。
「この研修はユニークなもので、最先端のアプローチにより、積極的な方法論・ワークショップ・事例研究などを提供します。EUとの充実した協力関係のおかげで、このようなプログラムを実現することができました」と外交研究所のアロムラーニ事務局長代理は語っている。
この研修プログラムは、EUと湾岸協力会議の、相互の関係と理解をさらに深めようとする前向きな姿勢を示すものだ。
「この研修は、EUと湾岸協力会議の関係の緊密さを表しており、さらなる関係深化に向けた私たちの相互協力の成果でもあります」とシモンネット駐サウジアラビア大使は語った。
シモンネット大使は開講式で、今回の研修が、欧州で湾岸各国を代表して職務を行う参加者たちの、外交分野でのキャリアに役立つだろうと話している。
「EUの最新動向 ― パワーバランスの変化(EU in Motion: Shifting Power Balances)」と題された研修のオープニングセッションでは、EUの概要が説明され、受講者たちはセッションの中で自由に議論することができた。
この研修を通じて外交官たちは、外交上の意思決定や交渉の方法、また将来のためのネットワークの構築ノウハウを学ぶことができる。
アロムラーニ氏は、「このプログラムによって、参加者たちが意思決定のプロセスをより深く理解できるようになると確信しています」と語っている。
研修では、EUによる湾岸協力会議諸国との対外的なコミュニケーションもトピックの一つになるとのことだ。
また、湾岸協力会議諸国とEUの協力関係の拡大に加え、両者の間の貿易協定、政策、さまざまなエネルギー協力についても扱っていく。
EUと湾岸協力会議諸国が直面するさまざまな課題も、全セッションを通じて議論の中で取り上げられる。
「このプログラムは、世界情勢において大きな発言力を持ち、かつ世界有数の経済圏であるEUについて、価値ある洞察と専門的な理解を得られる、外交官にとって非常に貴重な機会といえます」と、バーレーンのモハメド・ビン・ムバラク・アルハリファ外交研究アカデミー(Mohamed bin Mubarak Al Khalifa Academy of Diplomatic Studies)のムネーラ・アルハリファ事務局長は評価している。
研修を終えた参加者には、2月17日にリヤドのディプロマティック・クォーターで行われる修了式で、修了証書が個別に授与される。