
ベイルート:サウジアラビアのワリード・ブカーリ大使が、レバノンのナジーブ・ミカティ首相による、同国の保護と英国との関係回復に向けた努力を賞賛した。
これは、同大使が月曜、レバノンの指導者たちと終日会談を行い、最後にベイルートのサウジ大使館で、ミカティ首相や他の元首相たちを含むレバノンの国家的有力者たちを招き、盛大なイフタールの食事会を開いた際に述べられたものである。
サウジアラビアとの外交の改善は、議会選挙を控えるレバノンにおいて、重要な政治的側面を持つ。
ヒズボラは、有利な大統領選の実施に向けて、同盟勢力が圧倒的な多数を獲得できるように支援を急いでいるが、現在、野党が分裂状態にあることで、その努力が相殺されている。
10月末、サウジアラビアは駐レバノン大使を協議のため召還し、48時間以内にレバノン大使を王国から出国させることを要求した。両国の外交関係が急速に悪化した背景には、レバノンのジョージ・クルダヒ前情報大臣による王国に関する攻撃的な発言がある。
リヤドは、ヒズボラが「レバノン国家の意思決定を支配し、レバノンを他の国々がプロジェクトを実施するための競技場と跳躍台に変えている。それらの国々は、レバノンと、宗派や宗教を問わず王国と歴史的なつながりを持つすべての兄弟たちにとっての最良を望んでいない」と非難した。
一方、レバノンの最高イスラム法官であるシェイク・アブドゥル・ラティフ・デリアン氏は、サウジアラビアの駐ベイルート大使の帰任を歓迎した。
月曜に行われた大使との会談で、デリアン氏は湾岸協力会議諸国、特にサウジアラビアとの特別な関係を維持することの重要性を強調した。
デリアン氏は、外交関係の回復、特に王国とクウェートの大使がレバノンに戻ってきたことを賞賛した。
同氏は、困難な状況にもかかわらず、この帰任がレバノンの希望を高めたと述べた。
ブカーリ大使は「レバノンとレバノン国民の幸運を祈っている」と述べた後、イスラム教シーア派最高評議会を訪問し、シェイク・アル・カティーブ副議長と会談した。
また、ベイルートのドゥルーズ派共同体の本部も訪問し、ユニテリアン・ドゥルーズ派共同体のシェイク・アクルであるサミ・アビ・アル・ムナ博士と会見した。
大使は最後にベルケで、マロン派のビシャーラ・アル・ライ総主教に会い、一連の外交予定を終えた。
金曜、ヒズボラのハッサン・ナスラッラー書記長は、マロン派の同盟者である自由愛国運動のゲブラン・バシル代表、およびマラダ運動のスレイマン・フランジエ代表のために、イフタールの晩餐会を開いた。2人はどちらも、大統領選挙の候補者である。
一方、選挙戦では、議会の議席を争う候補者リストの発表が続いている。
月曜、レバノン軍団のサミール・ジャアジャア代表が、ザール地区の選挙人リスト発表の際の演説で、「レバノンにおけるヒズボラ、親シリア政権、およびその支持者たちから成る抵抗軸」を攻撃し、特にバシル氏について言及した。
ジャアジャア氏は、平均的な「シーア派の有権者」に向け、次のように述べた。「ヒズボラを選ぶということは、ヒズボラによって全国のリストに組み入れられたゲブラン・バシルという人物を選ぶということであり、彼やヒズボラのリストに組み入れられた彼の候補者に投票するたびに、彼のチャンスと信用を増やし、彼が再び皆さんを支配するようになるということを、あなた方は知っているだろうか」
バシル氏は土曜、「自由愛国主義運動を裏切った者たち」を攻撃し、説明責任を果たすように脅した。
ナスラッラー書記長は月曜の夜、ヒズボラのアル・マナルTVで政治の展開状況について話した。一方、ある観測筋は、「ヒズボラは自らを大統領の決定者、キングメーカー、最大かつ主要なプレーヤーとして、その存在と地位のすべてを賭けて専念しようとしている」と、懸念を表明した。
ヒズボラと対立するキリスト教団体「山の貴婦人の会」は、ヒズボラが「憲法や市民の選択に関係なく、大統領を決め、そのすべての階層をもって権威を形成する国家的勢力に自らを変えようとしている」と述べた。
また、サウジアラビアとクウェートの大使がレバノンに戻ったことを歓迎し、「レバノンにとって希望の光であり、レバノンがアラブのアイデンティティを回復して占領の悪夢を取り除き、国家の再建、改革の実現、汚職の撲滅、実効的な主権の回復を可能にする」と賞賛した。
同会は、レバノンが「イランの占領下にあり、我々はレバノンの友人たちに対し、この占領からの解放支援を求めている」と警告した。