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イスラエル過激派、アル・アクサモスク襲撃を予告 パレスチナに緊張走る

聖なる月ラマダン期間中の金曜日の夜明け前、礼拝に集まった数千人のパレスチナ住民らが、エルサレムのアル・アクサモスクの敷地内でイスラエル警察と衝突した。(AP)
聖なる月ラマダン期間中の金曜日の夜明け前、礼拝に集まった数千人のパレスチナ住民らが、エルサレムのアル・アクサモスクの敷地内でイスラエル警察と衝突した。(AP)
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17 Apr 2022 04:04:37 GMT9
17 Apr 2022 04:04:37 GMT9
  • 金曜日のイスラエルによるアル・アクサモスク襲撃後、さらなる襲撃が懸念される
  • イスラム協力機構(OIC)は、さらなる襲撃はイスラム教徒への冒涜であると指摘

モハメド・ナジブ

ラマッラ―:金曜日の礼拝者とイスラエル軍との激しい衝突後、パレスチナ住民は土曜日にアル・アクサの敷地内に戻ったが、過激派のユダヤ人グループが日曜日にモスクを襲撃すると脅迫しており、緊張と不安が残っている。

東エルサレム出身の政治アナリストであるナビル・ファイディ氏は、「エルサレムの人々は、ヘブロンにあるマクペラの洞穴で起こったように、アル・アクサモスクがイスラム教徒とユダヤ教徒の間で暫定的に分割されることを恐れている」と述べた。

しかし彼は、そのような政策がアル・アクサで成功することはまずないだろうと付け加えた。

「アル・アクサモスクと岩のドームは、パレスチナ人にとって越えてはならない一線なのです」と彼はアラブニュースに語った。「イスラエルは東エルサレムに住む35万人のパレスチナ人を、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区、イスラエル国内に住むパレスチナ人から引き離そうとしています。しかし最近の出来事で、パレスチナ人が団結していることが証明されました。重要なのはアル・アクサモスクなのです」

ファイディ氏は、金曜日の襲撃はパレスチナの反応を測るためのイスラエルによる「アドバルーン」だと表現した。「しかし、今回アル・アクサで起こったことは、パレスチナ人が命をかけてモスクを取り戻す覚悟ができている裏付けとなりました。彼らは、イスラム教の第三の聖地内でユダヤ教の儀式を行うことを許さないでしょう」

イスラム協力機構(OIC)は、イスラエル人による神聖なアル・アクサモスクへの侵入と、アル・キブリモスク内およびアル・アクサ広場にいた礼拝者への襲撃を非難している。この襲撃では150人以上の礼拝者が負傷し、数百人が逮捕される事態となった。

「危険な行為は激化しており、これは全イスラム教徒の心情に対する侮辱であり、国際決議や文書に対するあからさまな違反である」とOICは述べている。

OICは「パレスチナ人、パレスチナの領土、聖域に対する日常的な犯罪や違反の結果に対し」イスラエル占領軍が全責任を負うとした。

そして国際社会、特に国連安全保障理事会に対し、これらの恒常的な侵害に対して行動するよう呼びかけた。

イスラエルによる占領から自分たちの土地を解放するための闘争において講じるべき最善策については、世俗主義者、イスラム主義者、マルクス主義者などのパレスチナ人グループ間で政治的違いはあるが、彼らを結びつけている唯一のものはアル・アクサモスクであり、彼らはそれを「越えてはならない一線」と考え、触れてはならないものとしている。

東エルサレム在住のイブラヒム・アル・アンバウィ氏によれば、状況は悪化しており、金曜日に起きた事件によりエルサレムの人々の間には激しい怒りが湧き怒り、ヨルダンとパレスチナ自治政府は大きな恥をかいたという。

両政府ともイスラム教の聖地を守れなかったと非難され、イスラエルの脅威に対して強い立場を取るよう迫られた。

エルサレムのアル・アクサモスクでのパレスチナ人に対する暴行の様子を捉えるAFPカメラマン、アフマッド・ガラブリ氏を警棒で殴るイスラエル兵。(AFP)

また、「大規模な襲撃で、1週間にわたるユダヤ人の過越祭はアル・アクサへと続き、事態が収束することはないだろう」とパレスチナの情報筋は述べている。

ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏は以下のように語った。「戦いは終わっておらず、抵抗は止めない。犯罪者であるイスラエル占領軍との停戦合意はない。侵攻を中止すべきだ」

エルサレムの南東、アブディスにあるアルクード大学の学生数十人が土曜日、キャンパスとその周辺でイスラエル軍によって発射された催涙ガスを吸い込み、被害を受けている。学生たちは、エルサレムとジェニンにおけるイスラエルの残虐行為を非難するために集まっていた。

ヘブライ大学トルーマン平和研究所上級研究員のロニ・シャキッド氏は、アラブニュースに対し、次のように語った。「パレスチナ人が独立したパレスチナ国家を持つという夢が消えていく中で、彼らが戦う唯一の動機は国のシンボルを守ることです。ここではアル・アクサモスクが、彼らが守り保持すべきと考える神聖なシンボルの中で、最も重要なものとして存在しているのです」

東エルサレムで書店を営むイマド・モナ氏はアラブニュースに対し、「旧市街聖地や東エルサレムの商人たちは、イスラエルやヨルダン川西岸地区に住むパレスチナ人、さらには東エルサレムからアル・アクサを訪れる人が増えていることから、ラマダン中の売上増を期待している」と語った。

しかし緊張が高まり、またユダヤ教の祝日にはヨルダン川西岸地区の住民に対するイスラエルの通行許可が制限されるため、モスクを訪れる礼拝者の数は限られている。

アル・アクサモスクの治安が悪化すれば、たちまちヨルダン川西岸地区とガザ地区の情勢に影を落とすことになる。

昨年5月、イスラエル当局によるアル・アクサモスクへの攻撃を受けて、ハマスがエルサレムとテルアビブをミサイル攻撃した。

2000年末、パレスチナ人は「第2次インティファーダ」を起こし、約4年間でおよそ4464人が死亡、4万7440人が負傷、9800人が逮捕された。

この暴動は、イスラエルのアリエル・シャロン前首相によるアル・アクサへの挑発的な訪問に端を発している。

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