
アラブニュース
ジェッダ:サウジアラビアの大学の研究は、アラブ諸国の文化遺産を保護するキャンペーンの一環として、テログループと戦うための取り組みを強化するよう呼びかけた。
リヤドのナイーフ・アラブ安全保障科学大学(NAUSS)が実施したこの研究は、歴史的建造物や遺跡を破壊しようとする過激派の活動から文化財を保護するために、国の法律が果たす重要な役割を強調した。
アラブ諸国は、歴史上認められた世界遺産や、宗教、文化財の宝庫である。しかし、戦争や略奪された古美術品の売買など、制御できない要因による脅威に直面した結果、歴史的建造物や遺跡に被害が及んでいる国もある。
ナイーフ・アラブ安全保障科学大学(NAUSS)の研究では、アラブ地域は人類最古の文明を持ち、世界の一神教が生まれた地であることから、独自の文化・文明の豊かさを有していることが指摘されている。
しかし、ナイーフ・アラブ安全保障科学大学(NAUSS)の安全保障研究センターが作成した「アラブ地域における文化遺産保護の現実と展望」と題する政策分析では、一部のアラブ諸国は文化財の目録作成と追跡調査に課題を抱えていることが示されている。
この研究に基づき、アラブ内相会議の科学的機関であるナイーフ・アラブ安全保障科学大学(NAUSS)は、アラブの遺産を保護することを目的とした提言を発表した。
最も重要なのは、文化財や遺産の保護を強化するための資金の増強と、略奪品や芸術品の追跡を行うインターポールの活動への支援である。
また、治安部隊や司法機関の能力を向上させるために、世界的なパートナー組織が提供するトレーニングを活用することも提言された。
このほか、遺跡の保存と防犯への投資拡大や、古美術品の密売や密輸を防止するための取り組みにおける世界税関機構との連携強化なども提言されている。
外交・司法分野では、略奪された遺産の回収に向けたアラブの取り組みの強化や、古代遺跡保護のための国内法の強化、遺産・古美術品保護のための国際協定の批准を求めた。