
アラブニュース
ダボス:サウジアラビア王国の外務大臣を務めるファイサル・ビン・ファルハーン王子は18日、イエメンの内戦については進展が見られるが、まだまだ取りかからなければいけないことがたくさんあると世界経済フォーラムで話した。
ファイサル王子は、イエメンに昨年もたらされた停戦を復活させるべきだと呼びかけ、恒久的な停戦を実現するための取り組みを始めなければならないと話した。
同国の衝突は「政治的決断による解決」と「交渉による解決によって」だけ終わらせることができると彼は話した。
同じ議会の場では、国連のイエメン担当特使であるハンス・グルンドベルグ氏も、内戦を終わらせることは「容易ではなく」、不信感が残ると話している。
しかし彼は最近になって重大な措置がとられたと語り、サウジアラビアやその他の同地域の国々が、昨年の停戦を仲介する役割を果たしてくれたことについて感謝を述べた。
中東の顔を「戦場から会議の場」に変えることを議論する議会の場でスピーチをおこないながら、サウジアラビアの外務大臣はまた、同国の改革計画である「ビジョン2030」によって、同地域全体の経済を構築し、成長させることが可能になるとも話した。
ファイサル王子は今年の王国の経済について、これまでにない急成長を遂げる見通しであること、また同国は話し合い、および近隣地域の経済を活気づける投資に集中したいと考えていることを強調した。
「我々はこの地域の強固な経済を求めており、近隣すべての国々と協力します」と彼は言った。
王国は「スローガンを少なく、プロジェクトを多く」することで、自国だけでなく地域全体において、持続可能な経済的成長を築けることを楽しみにしていると大臣は話した。
ファイサル王子は同地域の状況について自身は楽観的に見ていると言い、次の言葉を付け加えた。「中東は東西の交わる場所にあり、まさしく世界の話し合いの場になれることを証明してきました」
彼は次のようにも付け加えた。「この地域で築かれた真の相互協力の精神がありますし、それは人から人へ影響して広がっていく可能性があるもので、この地域の内外にまだ存在する紛争を解決する役にも立ちます」
とはいえ、同地域における「最大の障害物」とファイサル王子が呼んだパレスチナ問題について彼は、イスラエル新政権が問題の解決に向けてパレスチナ人と真剣に向き合い、関わり合うことが彼ら自身の利益になることを理解してくれるように望んでいると語った。
イスラエル政府からは「その実現に役立ちそうもないメッセージがいくつか」放たれているが、彼は同国がパレスチナ人、およびより広域の利益のために、紛争の解決に向けて取り組んでくれることに期待する気持ちを表明した。
イスラエルは2020年にアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコとの国交を正常化したが、ファイサル王子は、パレスチナの国家目標の解決に関連した王国の上記のような動きについて、いずれもサウジアラビアの姿勢を繰り返し述べた。