
リヤド:サウジアラビアの国営テレビは、戦闘が激化しているスーダンから救出されたサウジアラビア国民やその他の国民を乗せた2隻の船が4月23日土曜日にジェッダに到着したと伝えた。民間人の避難が発表されるのは、スーダンでの戦闘開始以来初めてとなる。
「スーダンからの最初の避難船が到着し、50人の(サウジアラビア)国民と多数の友好国の国民が搭乗していた」と、国営のアルエクバリヤテレビは伝えた。
最初の船は紅海のジェッダ港に停泊し、11カ国から108人を乗せた他の4隻の船がスーダンから後ほど到着する予定であると、同放送局は伝えている。
The Ministry of Foreign Affairs announces the start of the arrangement for the evacuation of Saudi citizens and several nationals of brotherly and friendly countries from the Republic of Sudan to the Kingdom. pic.twitter.com/x7gnAruGVQ
— Foreign Ministry 🇸🇦 (@KSAmofaEN) April 22, 2023
アルエクバリヤテレビは、ジェッダ港に到着した大型船の映像を放映した。また、サウジアラビアの国旗を持った女性や子どもたちが船の1つに乗り込む様子を映した動画も公開された。
土曜日には、サウジアラビア外務省が、イード期間中の停戦にもかかわらず衝突が激化しているスーダンから、自国民と他の「兄弟国・友好国」の国民数名を避難させる手配を開始すると発表した。
サウジアラビア外務省は声明の中で、避難した人々はサウジアラビアに空輸されると述べている。
今回の決定は、「スーダン共和国にいるサウジアラビア国民の安全と健康を保護するべきである」とするサウジアラビアのサルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下による「指令を実施したもの」であると外務省は述べた。
土曜日の避難は、15日にスーダンで紛争が勃発して以来、初の大規模な民間人救出作戦となる。
スーダン軍は、主要空港を含む首都で戦闘が続く中、米国、イギリス、中国、フランスの外交官を軍用機で国外に避難させる取り組みを調整していると述べた。
軍によると、陸軍のアブデル・ファタフ・バーハン司令官は、国民や外交官のスーダンからの安全な避難を要請している各国の首脳と会談したという。
スーダン軍と敵対する強力な準軍事組織との衝突が、住宅地を含むハルツーム周辺で激化しているため、外国は自国民を送還するために奮闘しているが、あまりにも危険すぎることもあり、作業は難航している。
首都の中心部に近い主要な国際空港は、準軍事組織「即応支援部隊」が施設の支配権を握ろうとする過程で激しい砲撃を受けており、避難計画を難しくしている。スーダンの空域は閉鎖されているため、外国は自国民に対し、避難計画を立てるまでその場に身を隠すよう命じている。
世界保健機関(WHO)によると、同国では先週から凄惨な紛争が起きており、これまでに400人以上が死亡しているという。
(協力:AFPおよびAP通信)