
リヤド:サウジアラビアの外務大臣は、イスラム協力機構(OIC)諸国に対し、聖典コーランの冒涜に関わる度重なる抗議活動に対抗するため、現実的かつ効果的な措置を講じるために尽力するよう呼びかけた。
スウェーデンとデンマークで聖典コーランのコピーが冒涜されるという度重なる事件に対処するためのイスラム協力機構(OIC)臨時首脳会議で講演したファイサル・ビン・ファルハ-ン王子は、当機構には寛容と平和の価値観を守り、イスラム教の真の姿を守り広め、不寛容と過激主義を拒否し、闘う責任があると述べた。
ファイサル王子は、この点に関するイスラム協力機構(OIC)諸国の努力の結果、7月12日に国連人権理事会が決議を採択し、 聖典コーランの冒涜など公の場での計画的な行為を含む宗教的憎悪の擁護と表明を非難し、強く拒否したという事実を強調した。
同外務大臣は、表現の自由は人々の間に敬意と共存を広める道徳的価値観であるべきであり、文化間の憎しみや衝突を広めるための手段ではないと述べた。
また、寛容と節度の価値観を広め、憎悪、暴力、過激主義を生み出すあらゆる形態の慣行を拒否する必要性を強調した。
ファイサル王子は聖典コーランを冒涜する事案に対するサウジアラビアの強い非難を改めて表明し、これらの挑発的行為はいかなる正当化のもとでも受け入れられないと強調した。
イスラム協力機構(OIC)のヒセイン・ブラヒム・タハ事務総長はスウェーデンとデンマークに対し聖典コーラン冒涜を防ぐよう呼び掛け、「これに関してこれまで何の措置も講じられていないことへの失望を表明した」。
同事務局長は、「表現の自由を主張する関係当局が、国際法に反するこうした行為を繰り返す許可を与え続けているのは残念であり、これは宗教への敬意の欠如につながる」と会談中の発言で述べた。
31日の早朝、北欧2カ国の政府がイスラム協力機構(OIC)諸国との緊張の高まりを緩和するためにそのような行為を法的に制限する方法を検討していると発表したことを受け、スウェーデンとデンマークでさらに聖典コーランの焚刑が行われた。