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実写「幽遊白書」に先端技術=日本のコンテンツ、世界へ―米ネトフリ

可能にしたのは、制作会社スキャンラインVFXの技術「ボリュメトリックキャプチャー」。(Netflix)
可能にしたのは、制作会社スキャンラインVFXの技術「ボリュメトリックキャプチャー」。(Netflix)
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18 Dec 2023 04:12:17 GMT9
18 Dec 2023 04:12:17 GMT9

ロサンゼルス:米ネットフリックスが14日、漫画「幽☆遊☆白書」(原作・冨樫義博氏)の実写ドラマのインターネット配信を始めた。人間と妖怪が超人的な能力をぶつけ合う、世界でも人気のバトル漫画。熱狂的なファンを実写化でうならせるのは至難の業だが、先端の視覚効果(VFX)技術をフル活用。日本発のコンテンツを世界に発信する。

幽遊白書は1990年、週刊少年ジャンプで連載を開始。主人公・浦飯幽助とその仲間が妖怪と死闘を繰り広げる物語で、単行本は全19巻、累計5000万部を発行。アニメ化もされた。約30年を経ての実写化となる。

ネトフリ日本法人で製作総指揮を務める坂本和隆氏は「ようやく作れるようになった」と語る。作品の中心は宿敵、戸愚呂兄弟との闘い。顔の原形を残したまま、「弟」は筋肉を増強、「兄」は身体の形状を変えるのが特徴。これをリアルに見せることが最大の課題だった。

可能にしたのは、制作会社スキャンラインVFXの技術「ボリュメトリックキャプチャー」。ロサンゼルスのスタジオでは、俳優を取り囲むように170台のカメラを配置。頭の動きや顔の表情にフォーカスし、高精細な3次元データを作成した。CG(コンピューターグラフィックス)で作った首から下の身体につなげている。

戸愚呂弟役を演じた綾野剛さんは「いつもは指先まで意識して演技をしているが、今回は顔だけ。これはぜいたくなことだ」と語ったという。

高度な技術は映像作品の表現の幅を広げる一方、俳優らの仕事にも影響を与え得る。ただ、坂本氏は幽遊白書を通じて「目で何かを訴えるのは生身の役者じゃないとできない」と実感し、VFXをその補強材料だと確認した。文章や画像を自動で作る生成AI(人工知能)も台頭する中、技術と人間の関係性をどう再構築していくのか、映像の現場では手探りが続く。

時事通信

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