
東京:日本に西洋のブライダルウエアを普及させ、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世のために黄金のケープを作ったファッションデザイナー、桂由美氏が94歳で亡くなったと、彼女の事務所が火曜日に発表した。
パリでオートクチュールを学んだ桂氏は、1964年に日本初のブライダル・サロンをオープンした。当時はまだ伝統的な着物が結婚式の主流で、洋装のドレスは花嫁の3%しか着用していなかった。
1981年にニューヨークでシルエットドレス「ユミライン」を発表したのを皮切りに、イタリア、フランスなど世界各地に店舗を展開し、「日本だけでなく、世界中の花嫁に影響を与えた」と桂氏の事務所はホームページで述べている。
1993年には、ヨハネ・パウロ2世のために2年がかりで博多織の祭服を制作。
2005年に亡くなったヨハネ・パウロ2世は、この祭服を身に着けて復活祭ミサに臨み、その様子は世界中に放送された。
「教皇からお礼の手紙を受け取ったときは、涙が頬を伝いました」と桂氏は振り返り、「日本の美を世界に発信する」という使命感を強くしたと付け加えた。
桂氏は本名を結城由美といい、2012年にはウエディングドレスにあしらわれた真珠の数(13,262個)でギネス世界記録を樹立した。
しかし、彼女は自身の結婚式ではウェディングドレスを着なかったことを認めた。
「白は私には似合わない色なんです」と桂氏は2018年のインタビューで語った。「ダークグリーンのベルベットのドレスを着ました」
「私の使命は世界中の女性を幸せにすることです 」と彼女は別のインタビューで語っていた。
時事通信