

アミン・アッバス、ドバイ
アラブのアニメ界はただの吹き替え・字幕付きのアニメーションよりも、むしろオリジナルコンテンツとともに発展してきた。
アラブ首長国連邦のファットマ・アルムヘイリさんはプロジェクトのいくつかに携わり、アラブ世界の創造性に貢献している。
アルムヘイリさんは、エマラというアラブのスーパーヒーローに関するアニメウェブシリーズを制作した。
「2015年末までにエマラに取り組み始め、2017年のラマダンまでにこのシリーズを発表することができました。「ユニーク」だと言っていいのかどうか分かりませんが、私たちはエマラの性格付けを、アラブイスラム教徒のスーパーヒーローとしたことに、物怖じしないようにしました」と、アルムヘイリさんは語った。
このアニメシリーズは海外数カ国ばかりか、アラブコミュニティーでも評判になった、とアルムヘイリさんは付け加えた。
「ある時点では、私たちの視聴者の大半が南アメリカの人々だったことを覚えています。このシリーズは現在長い間中断しています」と、アルムヘイリさんは語った。
この首長国のアニメ作家はまた、セサミストリート(イフタ・ヤ・シムシム)のアラビア語版のセットにも取り組んでおり、近く発表される『キャッツアウェイ』という長編アニメのアシスタントディレクターも始めた。
アルムヘイリさんは日本のアニメを心から楽しんでおり、お気に入りのシリーズにはミチコとハッチンなどがある、とアラブニュースジャパンに語った。
日本の文化と食に憧れを抱いていたが、主に日本のアートとエンタテインメントにインスピレーションを受けた、とアルムヘイリさんは付け加えた。
「私のアートスタイルが、日本のアニメから影響を受けているのは一目瞭然です。具体的には、キャラクターたちに関するストーリー設定の方法も影響を受けています。西洋の漫画のキャラクターたちや、あるいはレギュラーもののキャラクターたちよりも、アニメのキャラクターたちは自身の性格にはるかに忠実に動きます」と、アルムヘイリさんは語った。「西洋もののキャラクターの性格とストーリー展開は、どちらもたくさんの矛盾を含む傾向があり、そのために、インスピレーションを受けません。例えばアニメの場合、ストーリーは西洋ものより健全なエンディングを迎え、キャラクターたちは大抵、自己の個人的成長と矛盾しない傾向があります」