

アミン・アッバス・ドバイ
日本のアニメーターであり監督でもある井上栄作氏は、『聖闘士星矢』、『ドラゴンボールZ』、『ワンピース』やその他多数の人気アニメを手がけていることで知られている。
アラブニュースジャパンの独占インタビューで、井上氏は自身に影響をあえたアニメと漫画について語った。同氏によると、 『宇宙戦艦ヤマト』と『ルパン三世』シリーズや、 『デビルマン』、 『キカイダー』 などの漫画を見たことがきっかけで、アニメと漫画に強い興味を持ち始めたという。
「私は、永井豪さんや石ノ森章太郎さんといった作家の作品のファンです」と同氏は付け加えた。
井上氏は、自身のアニメーターとしてのキャリアの始まりは1970~80年代頃からだと説明した。その時に初めてアニメの仕事をし、そのアニメは日本で人気のある『一休さん』だったという。
「私は自分の絵だけでなく、自分が脚色するオリジナル作品やプロジェクトのストーリーに加えて、対象の動きを決定する人の動作とそのメカニズムに常に意識的に目を光らせるよう努めてきました」と、アニメーターである同氏は自身の仕事に対する姿勢を語った。
同氏は、仕事で要求されるものと自分自身の感性の間には、常に困難と葛藤があると述べた。
「若いクリエイターからアドバイスを求められることがよくあります。彼らは感覚が研ぎ澄まされていません。それは、自分の周りのものを日常的に鋭く観察していないからです」と井上氏は付け加えた。
昔と今のアニメーションのクオリティとコンセプトの違いについて、井上氏は次のように述べた。「現代のアニメーションの方が、画質の点では目を見張るものがあると思います。しかし私は、ただ設定に必要なものだけを描いたり、美しいものまたはリアルなものだけを描いたりすることをアニメの目的にすべきではないと感じています」
「昔のアニメは、最近のものよりも粗削りであったと言っても言い過ぎではないかもしれません。しかし、古いアニメは、そのキャラクターを非常に深く掘り下げる傾向がありました」と同氏はアラブニュースジャパンに語った。
井上氏は現在、テレビアニメ『ワンピース』 の作画を担当しているが、いずれは 『聖闘士星矢』 のようなプロジェクトを独自に始める予定だと述べた。