



アミン・アバス
ドバイ: UAEのシャルジャ芸術財団が「Unsettled Objects(狂わせるもの)」と題した展覧会を行っており、最近取得した作品やほとんど人目に触れたことのない作品が展示されている。このアートショーは3月12日にオープンし、6月15日まで開催される予定だ。
日本人アーティストの草間彌生の作品は、様々な媒体を使用した、幅広い時代のアーティストらと共に展示されている。マッピングや考古学、記憶や自我、視覚や不在といったコンセプトを網羅している。
タイトルが示唆する通り、アートが集団的で内包的な社会の視点形成を促す可能性を持っているのではないかと提案することにより、彼らのアートは私たちの歴史理解を狂わせるのだ。展示されている作品にはユクセル・アルスラン、ダウード・ベイ、フマ・ブハハ、ユゲット・カランド、ルバイナ・ヒミッド、タラ・マダニ、ライオネル・ウェント、リネッテ・イアドム・ボアキエなどが名を連ねている。
「Unsettled Objects(狂わせるもの)」は、財団が新しく修復したランドマーク的建築の「空飛ぶ円盤」の環状形を利用したもので、そのデザインは回転木馬に乗る体験を思い起こさせる。屋内・屋外スペースの両方を使っている空飛ぶ円盤は、夜になるとアーティストのプレム・サヒブが建物のファサードに作った発明によってよみがえるのだ。
この展示タイトルは、最近取得したコンセプチュアルアーティストの故・ローター・バウムガルテンの作品Unsettled Objects (1968–1969)から取ったもので、この作品はオックスフォードにあるピットリバーズ博物館で撮影された投影画だ。このアートにおいて、バウムガルテンは博物館が物をカテゴライズし、収蔵し、展示する手法に疑問を投げかけている。
シャルジャ芸術財団のコレクションディレクター兼上級キュレーターであるオマール・コリーフによるキュレーションで、この壮大な展示は世界中から30人以上のアーティストの作品が集められた。これらのアートは私たちにこうした疑問を考えさせ、歴史が語られ調査される方法を再構築することを煽ってくる。
このアート展はシャルジャ芸術財団のコレクションでさまざまな仕事に関わる機会を提供するもので、財団のパブリックコレクションは1920年から現在にいたるまでのアートムーブメントを網羅する1300以上の作品を含む非常に多様なものだ。
この展示はシャルジャ芸術財団の2021年春季プログラムの一環だ。マーチミーティング(MM 2021)もこの春季プログラムで、「現在を解明する、タレク・アトゥーイ個展」、「Cycles in 11、ザリーナ・ビーミ」、「ブラックポケットとレイヤン・タベット」、「Exquisite Corpse (美しい亡骸)」などが含まれる。
詳しくはこちら: sharjahart.org.