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ゲームにハマったサウジアラビアの子どもたちがゲーム開発者に

オンラインゲームは、多くの若者の最近の成長の大きな部分を占めるようになっており、多くが独学で開発者になることを考え、中には20歳になる前に既にキャリアをスタートさせている人もいる。(シャッターストック)
オンラインゲームは、多くの若者の最近の成長の大きな部分を占めるようになっており、多くが独学で開発者になることを考え、中には20歳になる前に既にキャリアをスタートさせている人もいる。(シャッターストック)
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21 Aug 2021 12:08:15 GMT9
21 Aug 2021 12:08:15 GMT9

アメーラ・アビド

ジェッダ:サウジアラビアの10代の子どもたちは、オンライン映像教材の助けを借りて、これまで以上にゲーム開発をするようになっている。

オンラインゲームは、多くの若者の最近の成長の大きな部分を占めるようになっており、多くが独学で開発者になることを考え、中には20歳になる前に既にキャリアをスタートさせている人もいる。

19歳のゲーム開発者モハマド・ムラドさんは、2本のゲームを発表している。サウジアラビアではまだ歴史の浅い業界ではあるが、彼はリスクを取って、長期的に業界で成功するため、スキル向上を目指している。

彼はアラブニュースに対し、自分は独学で、そのことに誇りを持っていると語った。「ユーチューブ動画や試行錯誤しながら学びました。教室に通ったり、講座に登録したりはしませんでした。5年近く、ゲーム開発に興味を持っていただけです。私の知る限りでは、好きなことをするのは簡単です。ですから、学ぶのは簡単でした」。

サウジアラビアに住むイエメン人の16歳、アフマド・クッビさんも同じ思いで、ゲームに魅せられたことで、ゲームがどのようにして生まれるのかに興味を持つようになったと述べた。

「13歳の時に調べ始めて、ユーチューブでいくつか答えを見つけました。1つの答えがまたその次につながって行き、去年ついにゲームをプログラムできました」。

クッビさんは、ゲーム開発が好きな人なら誰でもその方法を学ぶことができると考えており、現在はもっぱらユーチューブに、ゲームをプレイするか、開発のコツやヒントをテーマにした動画を投稿していると、アラブニュースに語った。彼は、ユーチューブで4000人以上、ティックトックで11万人以上の登録者を有している。

「みんなにも、これに挑戦したいと思ってもらえればと思っています。また、小規模な開発者達が腕を磨き、それぞれが開発したいゲームを作る手助けもしたいと思っています」と、彼は付け加えた。

2人の若い開発者がそれぞれの道のりの中で難しく感じたことは、アラビア語で得られる情報が少なかったことだ。彼らは、ユーチューブで知識を吸収するために、まず英語を学ばなければならなかった。

「質の良いアラビア語の動画を見つけられなかったので、英語を少し勉強しなければなりませんでした」と、ムラドさんは述べた。「それから、自分のゲームを宣伝する方法が見つかりませんでした。様々な宣伝方法を試してみましたが、上手く行ったものもあれば、そうでないものもありました」。

ゲームの開発中、彼がまだ学生であったことも、ハードルとなった。「私は勉強に集中しなければなりませんでしたが、その間もゲームに取り組み、自分の情熱を追求する必要がありました。バランスを取る必要があったのです」と、彼は語った。

彼がこれまでの道のりの中で開発した自慢の2つのゲームは、家から脱出するホラーゲーム「ゲット・アウト」と、サウジアラビアの文化をテーマにしたゲーム「アブドゥー・ルガイマット」だ。これは、サウジアラビア人の間で広く親しまれている、シロップに漬けた甘い揚げパン「ルガイマット」を、甘いもの好きの子ども、アブドゥーに、壊さず食べさせるゲームだ。

「『アブドゥー・ルガイマット』で最も誇りに思っているのは、最初の1週間で1000回もダウンロードされたことです」と、ムラドさんは語った。「インターネットに助けてもらった『ゲット・アウト』とは対照的に、デザインから全てに至るまで、ゲーム全部を自分でプログラムしました」。

クッビさんはまだ未公開のゲーム「トゥー・ザ・シー」を開発し、近々ゲームのデモをアップロードする予定だと付け加えた。これは、角砂糖が箱から落下し、プレイヤーがその角砂糖が最終的な行き先である紅茶のカップにたどり着けるように手助けしなければならないという、単純な設定になっている。

ムラドさんは、スチームでゲームを公開するのに苦労した。彼が苦悩している別の問題に、ゲーム開発業界を取り巻くサウジアラビアに関する固定観念もある。人々は自動的に彼のゲームはダメだと思い込んでしまうのだと、彼は語った。「みんな、試してみようともしません。これは、歴史が原因で若い開発者がサウジアラビアで直面する問題です」。

しかし、ムラドさんはこう付け加えた:「私は好きなことのためなら何でもしますし、ゲーム開発を愛しています」。

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