
アミン・アッバス
ドバイ:日本人脚本家である堺三保氏は、最近『オービタル・クリスマス』という短編SF映画作品の監督・制作を手掛けた。
堺氏はこれまでこの業界に長年に渡り携わっており、これまで行ってきた仕事は、雑誌のレビュー執筆、英語の小説や漫画の日本語への翻訳、アニメの脚本開発など、多岐に渡る。堺氏はこれまで『機動戦艦ナデシコ』、『星方武侠アウトロースター』、『エウレカセブンAO』、『プロメア』など、20本以上のアニメ番組や映画に携わってきた。
アラブニュース・ジャパンによる独占インタビューに応じた堺氏は、初代の『機動戦士ガンダム』のテレビ番組に大きな影響を受けたと語った。
堺氏は「『機動戦士ガンダム』は日本のアニメ業界にとって真の革命でした。ガンダムの放送が始まった時、私は15歳でしたが、テレビのアニメ番組には興味はなく、アニメ番組は小さい子どもが見るものだと思っていました」と語った。「その後、たまたまテレビでガンダムの第3話を見て、スタートレック以外のテレビ番組ではそれまで見たことのない、そのリアリティと、スタートレックよりもずっと私たちの世界に近いその世界観に衝撃を受けました。」
堺氏は、日本のIT企業を退職後、1996年にキャリアを確立したという。
「『機動戦艦ナデシコ』と『星方武侠アウトロースター』が、私のアニメーションの最初の仕事でした」と堺氏は述べ、このように語った。「この二つの作品の関係者は、SF作品の監督者として科学とSFの両方を知っている人を探していて、技術の修士号を持っており、日本のSFファンの間でも知られているSFフィクションのファンである私を選んでくれたのです。」
堺氏は、彼が初めてSF作品の監修をしたのは『宇宙貨物船レムナント6』という短編実写映画で、本作品は宇宙を舞台にした『ポセイドン・アドベンチャー』のような作品だったと述べた。
堺氏が監督した映画『オービタル・クリスマス』の制作は、同氏がある夜に見た夢から始まった。
「ある夜、映画『天空の城ラピュタ』のラストシーンのように、巨大なクリスマスツリーが地球の周りを飛んでいる夢を見ました。目が覚めてから、その巨大な木の話を作り始めました」とアラブニュース・ジャパンに語った。
堺氏は、この映画に込められたメッセージは、世界平和のための祈りは、宗教に関係なく行われるべきだ、ということだと述べた。
同氏は、「優しいイスラム教徒のエンジニアと、小さな仏教徒の女の子が、小さな宇宙ステーションでクリスマスを一緒に過ごすという物語を作りました」と付け加えた。
堺氏はこの作品を主要な国際映画祭に出品しており、映画の公開日を確定するために、その返事を待っている。
堺氏はSF映画の監督として、「現実からフィクションへの飛躍を確実にしつつ、物語の整合性を保つ」ことが難しいと感じることがあったと述べた。