

ラマ・アルハマウィ
リヤド:昨日ニューヨークで、デミクチュール、ブライダルウェア、バッグ、ジュエリーなどを通じて王国の文化や伝統を反映したサウジ人デザイナー100人の作品を展示する、サウジ100ブランド展が開幕した。
駐米サウジアラビア大使のリーマ・ビント・バンダル・アル・サウード王女が、この展示会の開会式でスピーチを行った。
「ここでご覧いただくコレクションは、アラビアにインスパイアされたものですが、世界に向けて作られていることをお伝えします。これこそ、サウジファッション委員会がファッション界の中心であるニューヨークにコレクションを持ち込むことでもたらした魔法です」と大使は述べた。
「創造性は1つの国で生まれるものではありません。文化は国境によって定義されるものではありません。これからご覧いただくのは、政治や政府とは関係なく、人間の精神に深く関係する象徴です」
文化省の後援を受けたサウジファッション委員会が同展示会を主催し、作品の独自性と文化的関連性に基づいてデザイナーを選出した。
同展示会は、2022年7月26日から8月7日まで、ニューヨークのIron23会場で開催される。
オープニングセレモニーには、ベネズエラ系アメリカ人のファッションデザイナーのキャロリーナ・ヘレラ氏や、レバノン人ファッションデザイナーのリーム・アクラ氏などが出席した。
サウジ100ブランド展は、サウジアラビアのデザイナー100人の服やアクセサリーを厳選して紹介する世界巡回展示会だ。
1,500人の中から選出されたデザイナーたちは、作品に基づいてトップ100に最終決定された。
展示会は、プレタポルテ、モード、コンセプト、プレミア、デミクチュール、ブライダル、バッグ、ジュエリーの8つのカテゴリーに分かれている。
サウジの100のブランドの1つに選ばれたのは、2001年にジェッダで創業し、21年間作品を作り続けているルディアナ(Loodyana)だ。
同ブランドは、ラグジュアリーなカフタンやプレタポルテのイブニングドレスで知られる。このブランドのデザイナーは、サウジアラビアで生まれ育ったアル・ハクバニ姉妹である。
デザイナーたちは、自分たちのブランドの価値観とデザインのインスピレーションは、家族への愛と、女性が人生にもたらすバランスに根ざしていると話した。
同ブランドは、複雑な刺繍とモダンなシルエットを用いて、伝統的な要素と現代的な要素を共に組み合わせ、サウジの文化を反映した個性的な作品に仕上げている。
ルディアナの共同設立者であるアビール・アル・ハクバニ氏は、アラブニュースに「私たちは新しい経験をすることにとてもワクワクしています」と話した。
同デザイナーは、ニューヨークでの作品発表に選ばれたサウジのファッションデザイナーの1人であることに感謝していると語った。「私たちは今日、歴史を作っているのです」と彼女は述べた。
今回の展示会で紹介されたルディアナのデザインは、黒のオフショルダーのドレスと刺繍が施された一組の手袋だ。
「女性は家族を支える存在です。私たちのガウンのデザインは、ドレスの中にいる女性の繊細な精神を守る美しい鎧です」とアル・ハクバニ氏は話した。
デザインチームは、サウジの山岳地帯で育つ中での家族の集まりの記憶からインスピレーションを得たと語る。
「遠くの山々の堅固な輪郭が、Aラインのガウンのデザインのインスピレーションになっています。山々を包む濃い霧の闇が生み出す神秘性は、生地に施されたビーズの手刺繍のグレーの輝きに反映されています」とアル・ハクバニ氏は説明した。
同氏は、この複雑なデザインの制作には、4カ月以上を要したと明らかにした。
「荒々しい山々や岩の多い風景に儚く繊細な魅力が隠されているように、私たちのドレスの力強いシルエットにも絶妙な女性らしさが隠されています」と、彼女は語った。
デザイナーたちは、リーマ王女と『ヴォーグ・アラビア』の編集長マニュエル・アルノー氏からメールを受け取り、自分たちのブランドがこの展示会に選出されたことを初めて知った。
展示会は来週末まで開催され、一般公開されている。入場は無料だが、来場者はリンク先(https://www.saudi100brands.nyc)からチケットの申し込みが必要だ。