鈴木俊一財務相は4日午前、前日夜の外国為替市場で円相場が1ドル=150円台に下落した直後に一時急騰したことに関し、為替介入を実施したかどうか「お答えしない」と述べ、介入の有無について言及を避けた。
急激な円安進行など過度な変動に対しては、「あらゆる対応を排除せず、しかるべき措置を取る」と述べ、市場をけん制した。財務省内で記者団の取材に応じた。
鈴木氏は為替相場について、「安定的な動きが望ましい。急激な動きは好ましくない」と強調。その上で「政府として、市場の動向を極めて注意深く、緊張感を持って見ている」と話した。
為替介入を指揮する神田真人財務官も4日、取材に応じ、150円台への下落について「(介入実施の)直接の判断材料ではない」と説明した。ただ、「一定期間に非常に大きな動きがあった場合、『過度な変動』に当たり得る」と指摘した上で、急変動に対し、「あらゆる手段を排除せずに、適切に対応していく考え方を堅持している」と、従来通りの方針を示した。
時事通信