
電子機器メーカーのシャープは2日、普段はディスプレイを製造している日本の中部地域の工場を使って、ウイルス感染拡大で需要が高まっている医療用マスクの生産を始めると発表した。
台湾の鴻海精密工業(別名FoxConn)を親会社とするシャープは、自社の三重工場でのマスク生産を今月中に始めると述べた。まずは1日当たり15万枚を生産し、その後1日50万枚まで増やす。
ディスプレイは通常、高品質を実現するためにいわゆる「無菌」工場で製造される。そのため小さな粒子が製造プロセスに紛れ込むことがなく、マスク製造に適した環境となっている。
マスクは多くの場所で品薄状態となっている。日本では、開店前にもかかわらず外に長い行列ができているドラッグストアもある。
日本では長年、かぜの蔓延を防いだり、アレルギーを軽減するためにフェイスマスクが着用されている。「COVID-19」と呼ばれる疾患の原因である新型コロナウイルスが最近大流行して以来、そのような習慣がさらに広がっている。
トイレットペーパーや米など、ウイルスに直接関係ないと思われる品物までが店頭から消えている。
日本の大阪を拠点とするシャープは、マスクを生産することで社会に貢献したいと声明の中で述べている。
マスクの価格や販売ルートなどの詳細はまだ未定だという。
AP