
日産自動車労働組合は7日、2024年春闘での賃上げ総額について、1人当たり月1万8000円を要求すると発表した。物価上昇などを考慮し、現在の賃金制度を採用した05年度以降で最高の要求額。これまで最高だった前年度の要求から6000円上積みし、賃上げ率は5%超となる。
今春闘の要求には物価高騰を踏まえ、成果や能力にかかわらず「組合員の生活を守る特別配分」を求めることを初めて明記した。一時金も前年度より0.3カ月多い5.8カ月分を要求する。
6日に全職場の了承を取り付けており、14日午前に要求を経営側に提出する。日産は能力や成果に合わせて昇給を決める人事制度を05年に導入。基本給を底上げするベースアップ(ベア)や定期昇給の仕組みがないため、労組は賃上げの原資総額として要求している。
時事通信