リヤド:湾岸協力会議(GCC)地域は、新たな生産性指標を活用することで、今後10年間に国内総生産を1.6ポイント増加させる可能性があるとの調査結果が発表された。
PwCネットワークのストラテジー&ミドルイーストの報告書によれば、GDP成長率が10年間で3.8%から5.4%に変化すれば、GCC諸国のGDPに2.5兆ドル以上が加算されることになる。
この多国籍コンサルティング会社は、調査結果の中で、環境への影響、健康、技術革新、制度の質などの観点をカバーした新たな生産性測定法を紹介している。
したがって、当地域の国々は、生産性ポテンシャル指標を活用して最も弱い決定要因を特定し、それをクラス最高の国々のレベルにまで引き上げることで、そのパフォーマンスを引き出すことができる、と報告書は示唆している。
ストラテジー&ミドルイーストのパートナーであり、アイディエーション・センターのリードであるDima Sayess氏は、「世界がより持続可能性を目指す今、社会資本の測定とともに環境や生物多様性といった基準を考慮して経済発展を測定できるツールは不可欠なものです」と話す。
「この新たな指標は重要なギャップを埋めるものです」
従来の生産性の測定には、気候変動、生物多様性の損失、社会変化、高齢化や、その他の21世紀の課題といった重要な観点が含まれていなかったため、この新たな指標は経済予測を向上させる上で極めて重要であると考えられている。
さらに、この新たな方式は、各国が自国の経済パフォーマンスの最も強い面と弱い面を容易に特定し、生産性と成長の最大のゲーム・チェンジャーとなりうる要素に光を当てるのに役立つと期待されている。
さらに、政策立案者は、どのようにすれば格差を縮小し、パフォーマンスを向上させることができるかについて、実際的観点を持つことができる。
ストラテジー&ミドルイーストのパートナーであるChadi Moujaes氏は、「生産性の決定要因をさらに深く理解することによってGCC地域の経済成長を押し上げる可能性が生まれたのは素晴らしいことで、今回の発見を実行に移せば、今後10年間で当地域の人々の生活が大幅に向上する可能性があります」と話す。
「各国政府が生産性や経済成長のパフォーマンスに大きな違いをもたらすポイントをより正確に特定する上で、我々の発見が役立つことを願っています」