
トヨタ自動車が、米国で初となる電気自動車(EV)の現地生産の開始時期を従来の2025年から26年春に延期することが25日、分かった。豊田自動織機などグループ企業で不正が相次いでおり、部品供給メーカーも含めて生産や新車開発に伴う負担を和らげ、品質確保を徹底する。
トヨタは、ケンタッキー州の工場で3列シートのスポーツ用多目的車(SUV)を生産して北米市場に供給する計画で、ノースカロライナ州で建設中の工場で製造するリチウムイオン電池を搭載する。23年5月、車両生産を25年に開始する方針を示していた。
トヨタは、国内の生産について1日当たり1万4000台未満と、従来の1万5000台近い水準から抑制するなど、生産現場にゆとりを持たせる取り組みを進めている。新型車の開発計画も見直し、当面の業績よりも将来の成長基盤を整えることを優先させる。
時事通信