
ロンドン:人工知能(AI)向け半導体メーカーの英グラフコアは12日、ソフトバンクグループ(SBG)によって買収されたと発表した。SBGの完全子会社となり、社名を維持したまま事業を継続するとしている。SBGは買収を通じ、AI関連事業を強化する。
買収額は公表されていないが、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は関係者の話として、約6億ドル(約950億円)と伝えた。グラフコアはかつて米半導体大手エヌビディアのライバル企業として注目されたが、技術の商業化に苦戦し、2022年には2億500万ドルの税引き前損失を計上したという。
グラフコアは16年に設立され、英南西部ブリストルに本社を構える。トゥーン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は声明で「(SBGという)パートナーを得ることで、グラフコアのチームはAI技術の分野で新たな地平を切り開くことができる」とコメントした。
時事通信