パリ:国際エネルギー機関(IEA)は11日、2024年上半期の世界の石油需要の伸びが、中国経済の低迷により2020年以降で最も遅いペースになったと発表、IEAは通年見通しを下方修正した。
IEAは月例石油市場報告書の中で、2024年上半期の需要は前年同期の230万B/Dから80万B/D増加したと発表した。
この落ち込みの主な要因は、急速に減速している中国であり、7月の消費量は4ヶ月連続で前年同月比マイナスとなった。
中国は石油の消費量、輸入量ともに世界トップクラスだが、世界第2位の経済大国である中国は、個人消費の低迷、不動産セクターの危機、高い失業率の中で苦戦している。
IEAはまた、同国が石油から代替エネルギーにシフトしていることも挙げている。
Growth in world oil demand continues to decelerate, with a sharp slowdown in China the main driver
— International Energy Agency (@IEA) September 12, 2024
Global demand is expected to rise by 900,000 b/d in 2024, in line with our initial forecast from over a year ago
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IEAは、電気自動車の販売台数増加により道路用燃料の需要が減少している一方、広大な高速鉄道網の整備により国内航空路線の伸びが抑制されていると指摘した。
中国以外では、石油需要はせいぜい微々たるものである。
通年の世界石油需要は、IEAの前回予想を7万B/D下回る90万B/Dの伸びと予測される。
これにより、総需要はほぼ1億300万B/Dとなる。
世界経済の先行きに対する懸念から、今年に入って原油価格は軟調に推移している。
今週、国際指標である北海ブレント原油は、2021年12月以来初めて1バレルあたり70ドルを割り込んだ。
価格の下落を受けて、サウジアラビアやロシアを含むOPEC+の主要メンバーは、計画されていた増産を延期し、代わりに自主的な供給削減を11月末まで延長することを決定した。
IEAによると、この延期はOPEC+が「来年の需要見通しとリビアでの生産中断の影響をさらに評価するための時間」を与えるものだという。
しかし、非OPEC+諸国からの供給が全体の需要を上回るペースで増加しているため、「仮に追加的な供給抑制が実施されたとしても、大幅な余剰に直面する可能性がある」という。
AFP