日産自動車が、米国での生産を2025年3月末まで17%減らす方針を決めたことが26日、分かった。米南部ミシシッピ州とテネシー州の2工場が対象となる見通し。日産は業績低迷を受けて在庫調整を進めており、世界全体で生産を2割削減することを明らかにしている。
減産する2工場は、中型ピックアップトラック「フロンティア」などを生産するキャントン工場と、スポーツ用多目的車(SUV)「パスファインダー」などを手掛けるスマーナ工場。日産は「市場動向に応じて生産予測を評価・更新し、健全な在庫レベルを確保する」とコメントした。
日産は今月7日公表した24年9月中間連結決算で、北米での販売不振を主因に本業のもうけを示す営業利益が前年同期比9割超減少した。
これを受け、内田誠社長は自身の役員報酬の返上に加え、世界的な減産と人員削減に踏み切ると説明した。既に北米では従業員の約6%が早期退職に応募したほか、タイでも生産拠点の集約や人員削減を実施する。
時事通信