
【第1部】原油相場の上昇により投資家心理が改善し、株を買い戻す動きが優勢だった。日経平均株価は前日比291円49銭高の1万9429円44銭、東証株価指数(TOPIX)は19.08ポイント高の1425.98と、いずれも4営業日ぶりに反発した。
銘柄の86%が値上がりし、値下がりは12%だった。出来高は11億7262万株、売買代金は1兆8927億円。
業種別株価指数(全33業種)では鉱業、海運業、非鉄金属の上昇が目立った。下落は医薬品の1業種だった。
個別銘柄では、ファナックが値を上げ、村田製、トヨタ、武田もしっかり。国際帝石、住友鉱は上伸。三菱UFJ、三井住友が堅調。ソフトバンクG、KDDI、商船三井も高い。サイバエジェが買いを集めた。半面、エーザイが売られた。東エレク、アドバンテスも軟調。任天堂、日立化成もさえない。神戸物産、リクルートHDが値を下げた。
【第2部】3日ぶり反発。東芝、ショクブンが高く、アイスタディは切り返した。半面、INSPECが小甘い。出来高8350万株。
▽警戒感が後退
23日の東京株式市場は、薄商いの中、買いが優勢となった。このところ金融市場に悪影響を及ぼしてきた原油相場の急落が一服となり、欧米株も上昇したことから、東京市場でも警戒感が後退した。
日経平均株価は1万9300円台で始まり、途中で伸び悩む場面もあったが、終日プラス圏で推移した。ただ、今週に入り3日間で約760円下落した後にしては、反発幅は限られた。市場関係者は「個人投資家の売買が中心で、あまり方向感がない」(銀行系証券)と話していた。
新型コロナウイルスの感染拡大により業績が悪化する企業が増えると予想されている。「企業業績に不透明感が強く、妥当な株価水準が分かりにくい」(中堅証券)との声も聞かれ、決算シーズンを控えて様子見気分が漂った。
225先物6月きりは、午後にかけ一段高。225オプション5月きりはプットが売られ、コールはおおむねしっかり。
時事通信社