
水曜日、日本株は再び勢いを取り戻し、午前の取引はほぼ横ばいで終了した。新型コロナウイルスによる危機がきっかけとなった景気後退からの速やかな回復を引き続き期待する投資家が、成長株やスタートアップ株の購入を急いだためだ。
日経平均株価は0.1%上昇し2万3115円22銭となり、その一方でTopix(東証株価指数)は1627円35銭と0.07%下落した。午前の取引前半では、基準指標が0.83%の落ち込みを見せている。
両指標とも、今週頭に達した3か月ぶりの高値付近を推移した。
今回の回復は、経済活動の一時的な停止が続き急速な落ち込みが見られた後、経済回復への期待から米国株先物が上昇したが、これに伴うものだ。
タカラバイオは、値幅制限で17.5%の上昇を見せ、7年ぶりの高値となった。国内のバイオテクノロジー企業である同社はこれに先がけ、新型コロナウイルス(COVID-19)感染の有無を調べるPCR検査を速める方法を開発したと発表している。
親会社の宝ホールディングスが日経平均でもっとも好調で、7.8%上昇した。
成長への期待が大きいため高い評価を得ている成長指向の株が再び活気を取り戻しており、Topix成長株インデックスは0.3%の上昇を見せている。Topix値は0.5%下落した。
成長株の内、信越化学工業は2.0%、アステラス製薬も2.0%、リクルートホールディングスは1.3%、ソニーは0.8%の上昇を見せた。
東京証券取引所マザーズのスタートアップ市場も好調で、インデックスは1年半ぶりの高値を記録し1.6%上昇した。
一方、ここ数週間大幅な上昇を見せていた割安株(比較的低く評価されている銘柄)の多くは伸び悩んだ。
建設会社は1.1%下落し、清水建設は3.1%、大成建設は2.6%の落ち込みを見せた。
米国の債券利回りの下落が影響し、鉄鋼会社は1.6%、保険会社は1.3%の落ち込みを見せた。
ロイター通信