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新型コロナウイルスの影響が迫るなか「最悪の事態に備える」ドバイの大手港湾管理会社

21 Jun 2020
世界貿易が第二次世界大戦以降最大の打撃を被るなか、ドバイに拠点を置く大手港湾管理会社DPワールドの会長は、同社が新型コロナウイルスの本格的な影響が出る今後数か月に起きる「最悪の事態に備えている」と語った。(AFP)
世界貿易が第二次世界大戦以降最大の打撃を被るなか、ドバイに拠点を置く大手港湾管理会社DPワールドの会長は、同社が新型コロナウイルスの本格的な影響が出る今後数か月に起きる「最悪の事態に備えている」と語った。(AFP)
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Updated 21 Jun 2020
21 Jun 2020
  • 54カ国で港湾・物流事業を展開しているDPワールドは、収益を生み出す買収にいまだに意欲を燃やしている
  • 新型コロナウイルスの危機が、その80%を海上輸送に頼っている世界貿易を圧迫した結果、主要なサプライチェーンは麻痺しており、輸出入の規模は縮小している

ドバイ:新型コロナウイルスが第二次世界大戦以降最大の打撃を世界貿易に与えるなか、ドバイに拠点を置く大手港湾管理会社DPワールドは今後数か月以内に起きる「最悪の事態に備えて」いる。

だが、54カ国で港湾・物流事業を展開している同社は、収益を生み出す買収にいまだに意欲を持っている、とスルタン・アーメド・ビン・スレイエム会長はインタビューでAFPに語った。

既にドバイで最も収益性の高い政府系法人の一つとなっているDPワールドは、英国のP&Oフェリーズからチリの港湾ターミナル事業者に至る資産に数十億ドルを費やしている。

だが、新型コロナウイルスの危機はその80%を海上輸送に頼っている世界貿易を圧迫しており、その結果、主要なサプライチェーンは麻痺しており、強大な中国からの輸出入を含む輸出入の規模は縮小している。

ビン・スレイエム氏は、パンデミックが貿易に「大きな負担」をかけており、その悪影響は2007年~2008年の世界的な金融危機の余波を上回り、第二次世界大戦後の荒廃に迫る勢いを見せていると語った。

その暗黒時代には、産業と輸送インフラが壊滅し、人々が都市から逃げ出したことで、世界経済が崩壊したと彼は述べている。

「現在、工場は無傷ですが、誰も働くことができません。道路は空いていて安全ですが、誰も外出しません。店舗の倉庫はあらゆる種類の積み荷であふれかえっていますが、誰も物を買いません」

低迷に続く回復というU字型またはV字型の回復の予測は、あまりにも楽観的だったとビン・スレイエム氏は言う。

景気刺激策が採用されない限り、世界は、経済活動が急落した後に横ばいの状況が続くL字型のシナリオに直面することになると彼は警告した。

4月に世界貿易機関(WTO)は、パンデミックが通常の経済活動を破壊することから、2020年の世界貿易は13~32%減少することが予想されると発表した。

ビン・スレイエム氏は、世界各地の82の港湾、ターミナル、物流センターを通じてDPワールドが扱っている貿易は、第1四半期に4.0%しか減少していないと述べた。

「しかし、この数字は誤解を招く可能性があります」と彼は述べ、この輸送量が新型コロナウイルス危機の前に発注された注文を反映していることを指摘した。

「これからの4か月は、それが重要な問題になります... 何が起きるのか見守る必要がありますが、私たちは最悪の事態に備えています」と彼は述べた。

見通しは暗いものの、会長兼CEOのスレイエム氏は、DPワールドがドバイ政府からの資金援助を求めておらず、必要に応じて市場から資金を調達し、それを事業拡大に充てると語った。

同社とその子会社は、石油が豊富な湾岸地域で最も多様性に富んだ経済のひとつであるUAE経済の主要な資金源となっている。

近年、DPワールドは、経済圏、工業団地、内陸輸送などのネットワークを備えた世界有数の包括的な物流プロバイダーになるための戦略の一環として、一連の買収を行ってきた。

「この危機の最中でも、担保価値のあるものが見つかり、それが当社の収益を強化し、利益を生み出す投資であると私が判断すれば」会社は行動するだろうとビン・スレイエム氏は述べた。

「当社は収益を生み出す準備ができている投資を探しています...当社は今や政府の歳入源になった企業です」と彼は言う。

「結局のところ、私たちは直ちにお金を稼ぐ必要があるのです」

人員整理と数か月間分の減給を発表したエミレーツ航空を含む湾岸の他の主要企業と異なり、DPワールドは危機に見舞われてもレイオフを発表していないし、ビン・スレイエム氏は給与カットの可能性を否定している。

2月にDPワールドは、短期の投資利益に対する市場の要求は自社の長期的戦略と両立しないと述べたうえで、完全な国有化への回帰とナスダック・ドバイ証券取引所での上場廃止を表明した。

5万6,500人強の従業員を擁し、123の事業単位からなるグローバルネットワークを運営する同社は、昨年、4.6%増となる13億3,000万ドルの純利益を計上した。

2019年のDPワールドの取扱量は7,120万TEU(20フィート相当単位)であり、取扱量で世界の上位5社の港湾管理会社に入った。

DPワールドの拠点であるジェベル・アリ港の取扱量は5.6%減の1,410万TEUだったが、それでも世界の上位10社に入った。

ビン・スレイエム氏によると、昨年ドバイの国内総生産の実に23%を占めた子会社であるジュベリ・アリ・フリーゾーン公社(JAFZA)に拠点を置く8,000社のうち、新型コロナウイルス危機が原因で撤退した会社は1社もない。

AFP

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