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IMF代表、レバノン経済危機解決に向けた交渉の進展不足を懸念

28 Jun 2020
ドイツのミュンヘンで開催されたミュンヘン安全保障会議で、初日のセッションに参加するIMFのクリスタリナ・ゲオルギェヴァ代表(2020年2月14日)。(AP)
ドイツのミュンヘンで開催されたミュンヘン安全保障会議で、初日のセッションに参加するIMFのクリスタリナ・ゲオルギェヴァ代表(2020年2月14日)。(AP)
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Updated 28 Jun 2020
28 Jun 2020
  • 国内の財政崩壊で、レバノンポンドは過去8カ月で価値が75%下落

ナジア・フッサーリ

ベイルート:T国際通貨基金(IMF)代表、レバノンの財政危機解決に向けた重要な交渉の見通しは暗いとの見解を表明した。

IMFのクリスタリナ・ゲオルギェヴァ代表は、レバノンの経済危機に対する救済措置に関し、「レバノン政府との交渉で進歩は期待できない」と述べた。

レバノンのジヤド・バルード元内務相はArab Newsに対し、「ゲオルギェヴァ氏の発言は、すでにレバノン国際支援団(ISG)が何年も行っていることだが、今回はレバノンがIMFと交渉を進める中での発言となった」と話す。

IMF代表は26日、「IMFの代表団はレバノンとの交渉を続けているが、同国のリーダー、活動団体、そして社会全体が経済の安定と成長に必要な改革に合意できるかは不明だ」との見解を示した。

財政崩壊により、レバノンポンドは過去8カ月間で価値が75%下落している。

ゲオルギェヴァ氏は、「非常に困難だが不可欠ないくつかの改革を実行することが大きな課題だ」と指摘する。

同氏は、レバノンは「強い起業家文化があり、パレスチナ人やシリア人難民を受け入れて深刻な人道的危機の緩和に貢献している」国であり、同国の状況には「心が痛む」と話している。

IMFとの合意に達するには、公共機関の構造改革を実行するというレバノン政府の固い約束が必要だ。

ISGは、電力セクター、司法の独立を保障する法律の施行、公共部門における購買、そして省庁、公的機関、委員会、自治体による入札に関する問題の早期解決を求めている。

レバノン最大の緊急課題の1つは、国民、国際社会、そして国際金融機関からの信頼回復だ。

経済学者のイッサム・アル・ジュルディ氏は、「レバノン側には、改革のプロセスが従来の単純な措置であるという考えが広がっているが、IMFは政治によって支配されている公共部門の改革を求めている。部門および構造改革を達成するには、これらの改革が必要だ」とArab Newsに話した。

「これらの改革を避けている理由は、レバノン政府に蔓延する恩顧および縁故主義だ。このような文化は、信仰が基本の宗派特権という名目における権力の維持、公的基金の横領、身内の指名に利用されている。」

「改革の条件は、電力、通信、水道、ダム、交通など、財政資金がからむ主要セクターも対象となるはずだ。」

アル・ジュルディ氏は、レバノン議会が「IMFに提出された政府の救済計画の数字を統一するという口実で、財産を銀行に押収された預金者を犠牲にして銀行を支援するため、干渉する」ことを懸念しているという。

バルード氏は、この改革は「IMFの要求である前に、レバノン側が第一に必要としているものであり、良いガバナンスとレバノンの国益保護の必要性によって決定づけられているものだ」と指摘する。

「人々がこのような改革を求めるときは、それが国民の要求であるものだが、政治階級は国民の嘆きに対して耳をふさいでおり、もはや改革が単なる願望ではなく、生き残りに不可欠なものという段階まで来てしまった。」

「一部の政党は、意図的に改革の必要性を無視していて、私たちがその代償を払っているのかも知れない。彼らは犠牲を払う覚悟ができていると言うが、結局は国民に犠牲になって欲しいと頼んでいるのだ」とバルード氏は加えた。

アル・ジュルディ氏は、「2008年の世界金融危機後、IMFはそれまでのポリシーを改正した。赤字削減、交付金撤廃、変動為替相場制度といった従来の措置は不十分だとし、貧困層や社会的弱者の支援計画を要求するようになった。IMFの厳格な措置が、このような人々に深刻な影響を及ぼすからだ」という。

また、ゲオルギェヴァ氏はレバノンが大きな可能性を持っており、このような状況に陥るべきではなかったということも知っていたと付け加えた。

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