
Frank Kane
リヤド:リヤドで開催された「未来投資イニシアチブ (FII) 」が閉幕、会期中合計200億ドルの契約が締結された。サウジは1年後に各国首脳が集まるG20 サミットのホスト国を務めることになっておりその際には社会のエンパワーメントやサステナビリティといった課題を積極的に取り上げようとしている。
サウジのイブラヒム・アル = アッサーフ国務大臣は、多くの参加者が出席した閉会本会議で、サウジは少し前からG20の準備を進めており、前回開催国日本からの正式な引継ぎが来る11月に予定されていると語った。
「フォーラムでは、準備にあたったムハンマド・ビン・サルマーン王太子及び各委員会のリードによってレベルの高い会合が持たれました。各会合ではもちろん、ミクロ経済学的課題、金融規制の問題、構造改革といった非常に重要な課題についての議論がもたれました」
アル = アッサーフ氏はさらに「どの国の政府にもそれぞれ、関心を集中させて取り組むべき特定の分野があるでしょう。サウジアラビアの場合、女性と若者のエンパワーメントが最重要課題の一つだと思います。これは非常に重要な問題で、我が国はこの分野での経験が少ないにもかかわらずその取り組みは今までのところ成功しています。これは成長の源となる分野です」と述べた。
FIIの最終「取引額」、つまり会期中にサウジアラビアやその他の国の企業が投資を決めた金額は、200億ドルに達した。例えばサウジの不動産開発企業アル・アカリアはカナダのトリプルファイブグループと50億ドルの契約を結び、世界中から旅行者を集めることを目的にアラビアンドリームプロジェクトを進めようとしている。
サウジアラビア総合投資庁 (SAGIA) はこのプロジェクトによって最終的には7000万人の旅行者がサウジを訪れ、国内に25,000の雇用が生まれることになるだろう、と語っている。
アル = アッサーフ氏は「昨年FIIは『砂漠のダボス会議』と呼ばれましたが、将来はダボス会議を『雪の中のFII』と呼ぶようになるかもしれませんね」と冗談を飛ばした。