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イタリア、サウジアラビアとの新たな通商・政治関係に期待

ローマのコロッセオの外で、防護マスクを着用する観光客。(AFP)
ローマのコロッセオの外で、防護マスクを着用する観光客。(AFP)
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12 Nov 2020 10:11:33 GMT9
12 Nov 2020 10:11:33 GMT9
  • 通商担当次官、サウジアラビアの対応は「パンデミック打倒に有効」と発言

 フランチェスコ・ボンガッラ

ローマ:イタリア政府は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる「非常に困難な」状況におけるサウジアラビアの20カ国・地域(G20)首脳会議の運営ぶりを称賛し、同国で開催される次回G20サミットにおいて多国間主義に対する「強いコミットメント」が奨励されることを期待すると述べた。

「このような本当に前例のない状況の中でG20の運営を進めるサウジアラビアには、称賛の言葉を贈りたいと思います」とイタリアのイヴァン・スカルファロット外務次官は述べた。同次官はイタリア代表としてサミットに参加する。

アラブニュースとのインタビューで、ジュゼッペ・コンテ政権で対外通商関係書類を担当するスカルファロット外務次官(55) は、「パンデミックによりサウジアラビアが困難な情勢に直面していることについて、深い同情の意をお伝えしたい」とした上で、「私たちは皆、運命共同体です」と述べた。

イタリア民主党から下院議員に選出され、現在はイタリア・ビバの党員であるスカルファロット氏は、ロンドン市で4~5年にわたり管理職を務めた経験もあり、ビジネス分野においても確固とした実績を持つ。

「サウジアラビアは、大変困難な時期にG20に対処しなければなりませんでした。開催準備という点から見ても、大変だと思います。多国間フォーラムで会ったら、お互いに協力し合うのが普通だからです。もちろん、正式な会合もありますが、お互いに話し合ったり、協力したり、単一の問題に取り組んだりする機会もたくさんあります」とスカルファロット氏は語った。

スカルファロット氏は、G20のような首脳会議では通常、首脳会議と並行して数多くの会議や会合が開かれることを念頭に浮かべているのだ。

「今回はそれが不可能となりましたので、サウジアラビアは議長国として、大変困難な状況にもかかわらず、大変見事にやっていただいたと思います。お蔭で、参加国のまとまりも仕事の流れもスムーズにいっています。私たちはサウジアラビアの仕事ぶりにもコミットメントにも大変感謝しています。特に、今この瞬間に私たちが直面している最も重要な問題について注意を促すことに成功した、その能力は評価に値すると思います」

スカルファロット次官はG20サミットに大きな期待を寄せている。「特に、現在私たちが直面しているこのパンデミック後に必要となるのは、多国間主義に対する強いコミットメントですので」と述べ、「この前例のないほどに大きな挑戦により、世界経済にとって進むべき唯一の道は、貿易・経済関係規制を担当する国際機関や多国間組織を強化することなのだということが示された」と確信していると語った。

「私たちは現在、(WTO=世界貿易機関の)新事務局長を任命しようとしているところです。WTOがすでにしばらくの間、行き詰まり状態にあるのは周知のとおりです。このパンデミックという困難に直面して私たちが身をもって学んだことは、お互いの強みを活用し合い、より多くの統合を実現する必要があるということだと思います。必要なのは、多国間の、ルールに基づいたシステムの中で、グローバル化をさらに進めることなのです。グローバル化の規模の縮小ではないのです」

イタリアの通商代表であるイヴァン・スカルファロット次官。

スカルファロット氏は、現在のパンデミックは「前例のない挑戦であり、実際にこうした挑戦を象徴するものでもある」と考えている。コロナ以前に世界が経験した最後のパンデミックは1918年の「スペイン風邪」であったことを念頭に浮かべながら、スカルファロット氏はこう語った。「当時の世界は今とは全く違っていました。インターネットはありませんでしたし、今のように人々があちこち旅することもありませんでした。グローバル化などなかったのです。ある意味では、当時は現在と比べ世界がとても大きく感じられていたのです」

「テクノロジーのお蔭で、世界は小さくなりました。つまり、四大陸全部がこの巨大なパンデミックに襲われたことになります」

だがスカルファロット氏は、より良い未来を、そしてパンデミックが打ち負かされることを信じてやまない。

「人間はこの種の挑戦に常に立ち向かうことができたと、歴史が教えてくれています。それに、現在利用可能なテクノロジーのレベルは、私たちみんなにとって大変重要であり、役に立ってくれるものと信じています」とスカルファロット氏は語った。

「さらに、このパンデミックにより、多くの国で、必要とされている改革を実行せざるを得なくなると信じています 」と付け加え、その一つとして官僚主義を挙げた。「ですが、世界中でデジタル化のプロセスを増強する必要もあります。それから頭に浮かぶのは、環境・持続可能性に関するあらゆることですね」

「大概において、対処がうまくいけば、危機をチャンスに変えることは可能です。経済については全く新しいアプローチで再出発させ、築き上げていかないといけないでしょう。その際に、技術開発や持続可能性にもっと注意を払うことが大事です。困難な時期ではありますが、イタリアも世界の他の国々も、最終的には成功できると確信しています」

スカルファロット氏はまた、イタリアとサウジアラビアの二国間関係についても語り、「大変良好 」と表した。

両国の間には「相互に関心のある分野がたくさんあります。イタリアとサウジアラビアは、通商においても政治においても大変良好な関係にあると言えます。ビジョン2030は非常に重要な枠組みであり、これを通して多くの分野で協力関係を発展させることができます」

さらに、インフラから製造業に至る幾つかの分野のほか、物流、エネルギー、ヘルスケア、観光、エンターテイメントといった分野においても、二国間協力の改善を期待していると付言した。

「両国の経済と技術が補完し合える分野は非常に多くあります。両国はこれまで以上に結束しながら協力していけると確信しています。そうすれば協力を足がかりに発展していけますし、お互いにとって利益となるからです」

「過去数年間、両国は特に石油・ガス産業において大変良好な協力関係を築いてきました」とスカルファロット氏は付言した。「この分野では多くのイタリア企業がサウジ・アラムコと協力してきました。こうしたイタリア企業の貢献もあり、サウジアラビアは今では石油・ガスにおいて世界のリーダー的存在となりました。この分野におけるサウジアラビアの成功の陰には、イタリアのコンピテンシーや品質があったと信じています」。こうした理由から、スカルファロット氏は、今度のG20サミットが、イタリアとサウジアラビアにとって、政治においても通商においても新たな協定や取引を生む機会になると考えている。今のところ具体的なプランは明かしたがらないが、氏が自信を持っているのは確かだ。

「当然ながら、そうなればいいと思っています。今はコメントできる立場にありません。成立していない取引についてコメントすることはできませんからね」とスカルファロット氏はいう。「ただ、G20サミットが非常に前向きに協力する新たな機会となる、ということは言わせてください」

「通商と政治における関係が良好であれば、新たな取引や協定が遅かれ早かれ生まれるものです。ですから、近い将来にも何かが生まれるものと確信しています」

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