
日本の株式は水曜、ダウ・ジョーンズの指標が史上最高値を更新した前夜のウォールストリートから手がかりを得て、前日に続き堅調で引けた。投資家心理はワクチンに関する楽観的な見通しと、米大統領選の不透明感が徐々に薄れていることで上向いている。
日経平均株価は0.5%高の26,296.86となった。同指数は火曜に29年半ぶりの高値で終了していた。
より幅広い銘柄が対象のTOPIXは0.3%高の1,767.67と、前日の取引で記録した2年以上ぶりの高値をわずかに更新した。
ダウ・ジョーンズは史上初めて30,000を突破し、S&P 500も史上最高値で引けた。投資家がコロナウィルスワクチンの進展と、大統領に選ばれたジョー・バイデンのホワイトハウスへの移行を根拠に、景気が迅速に回復すると予測した。
「今日の市場は全体的に上昇している。循環株が買われている」と、マネックス証券のチーフストラテジスト、広木隆は話した。
しかし市場参加者たちによれば、後場になると一部の利食いにより市場は勢いを失った。
日本のいくつかの地域でコロナウィルス感染者が急増していることも、市場心理の重しとなった。
現地メディアが水曜、東京がコロナウィルス感染の急増を受け、バーやレストランに営業時間の短縮を要請すると報じた。
東京の要請は、日本政府が火曜に札幌市および大阪市で国内旅行促進キャンペーンを一時停止したことを受けて出される。
レストランやバーの銘柄が値を下げ、ワタミとロイヤルホールディングスがそれぞれ3.59%および2.68%下落した。
陸上輸送セクターも0.77%とやや値下がりした。
半導体関連企業の株式は米国同業者の好調な業績から恩恵を受け、信越化学工業が3.39%値上がりした一方で、アドバンテストと東京エレクトロンは反落し、やや値下がりして引けた。
日産自動車は7%近く急伸した。買い戻しに加え、電気自動車への移行に対する期待が株価を押し上げた。同社が新設計のコンパクトカーにハイブリッド技術のシステムを搭載すると発表したことを受けての期待だった。
スタートアップ企業の株式から成るマザーズ指数は市場全体の堅調さに反し、2.1%下落した。
ロイター