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日産、EU離脱の取引協定締結後は英国工場に注力

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23 Jan 2021 04:01:22 GMT9
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  • ボリス・ジョンソン首相は22日、この報道について「英国に対する大きな信任投票となった」と述べた。

ロンドン―日産は、英国とEUの取引協定の締結後、電気自動車への関税を回避するため、電池を英国から調達する。同社上級役員がロイターの取材に対して述べた内容によると、この措置により、EU離脱は英国東北部の同社工場はリスクからチャンスに転換されることになった。

同社の最高執行責任者(CEO)であるアシュワニ・グプタ氏も、1月1日以降の港湾におけるEU離脱関連の問題は、新型コロナウイルスへと自然災害への対応に追われてきた日産にとって「取るに足らない」ものであると述べた。

英国のEU離脱を受けて、英国政府とベルギー政府は12月24日、取引協定を結んだ。これにより大きな混乱を避け、ローカルコンテント規制を遵守する条件で自動車への10%の課税を免除した。

日本企業の日産は、サンダーランド工場で電気自動車の「リーフ」(下写真)を約3万台生産しており、そのほとんどが現地で調達した40キロワット時の電池を搭載している。

ただ、リーフのさらにパワーのあるバージョンでは、輸入したシステムを採用している。そのシステムを今後は英国で購入することにしており、雇用を生み出すことになる。

グプタ氏は「これには数ヵ月かかる」と述べた。

さらに同氏は、「EU離脱はリスクになると考えていたが、日産にとっては好機になった」と付言した。

ボリス・ジョンソン首相は22日、この報道について「英国に対する大きな信任投票となった」と述べた。

グプタ氏は貿易の混乱について問われ、次のように述べた。「日産が津波、地震、洪水、そして先週の大雪や竜巻の危機から立ち直った経緯を考えれば、港湾におけるEU離脱直後の初期の問題は、取るに足らないものだ」

「世界のメーカーにとっては、国境で記入する追加の文書など問題にならない。人々は準備を整えている。我々はソフトウェアも、社内プロセスもアップデートした。準備万端だ」

EU離脱の影響は、自動車メーカーによって異なる。

日産は1986年、現在では英国最大の自動車工場を稼働させた。この工場では、2019年には35万台弱を製造した。

対照的に、英国内で販売するすべてのものを輸入しているフォードは、米国から部品類を調達しているため、英国内での自動車価格の一部を値上げした。

英国で電気自動車を生産していないステランティスのCEOであるカルロス・タバレス氏は、英国が2030年以降、新たな従来型自動車の販売を禁止したことについて、自社工場の将来を決定づけてしまうとして批判した。

しかし、グプタ氏は、英国での動きが日産の英国産モデルの人気を高めることになると述べた。

「今後、市場での電気自動車の人気はさらに高まり、こうした類の技術の投資利益率は、日に日に向上することになる」

ロイター

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