
ロンドン:原油は金曜日に1年ぶりの高値を付け、1バレル60ドルに迫った。これは、経済復興への期待と、生産国グループOPECとその協力国による供給抑制に支えられたものだ。
米国製品の新規受注は12月に予想以上に増加し、製造業の継続的な強さを示した。金曜日には、ジョー・バイデン大統領が1.9兆ドルのコロナウイルス対策法案の制定に向けて動き出したことも勢いを付けた。
ブレント原油は、昨年2月20日に付けた59.79ドル以来の高値を記録した後、14時38分(グリニッジ標準時)までに85セント(1.4%)高の59.69ドルとなった。米WTI原油先物は、昨年1月22日以来の高値となる57.28ドルに達した後、1.02ドル(1.8%)高の57.25ドルとなった。
証券会社OANDAのアナリスト、ジェフリー・ハレー氏は、「原油市場の状況は依然として支持的だ。原油は、どのような実質的な下落にも、意欲的な買い手がたくさんいるはずだ」と述べている。
ブレント原油は今週6%以上の上昇を視野に入れている。前回、ブレント原油が1バレル60ドルで取引された時は、パンデミックがまだ影響を及ぼしておらず、経済は開放され、人々が自由に移動できたため、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料の需要がはるかに高くなっていた。
しかし、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が始まったことで、ロックダウンが緩和されて燃料需要を押し上げるという期待が増大している。
しかし、OPECのような需要の楽観主義者でさえ、2022年まで石油消費がパンデミック前の水準に戻ることはないと予想している。
石油はまた、生産国による供給抑制にも支えられた。
OPECとその協力国(総称してOPECプラスと呼ばれる)は、水曜日の会合で供給引き締め政策を堅持した。記録的なOPECプラスによる減産は、昨年の歴史的な安値から原油価格を上昇させることに貢献してきた。
CMCマーケッツのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は、「OPECプラスの規律は本当に好ましいものだった」と述べている。
市場をさらに押し上げているのは、週ごとの供給報告書で米国の原油在庫が3月以来の最低水準にまで減少したことで、これはOPECプラス生産国による減産が期待される効果をもたらしていることを示唆している。
ロイター通信