
東京: 月曜の原油価格は上昇した。大規模なサイバー攻撃により米国の重要な燃料供給パイプラインが閉鎖を余儀なくされ、石油インフラの脆弱さが浮き彫りになった。
ブレント原油は04:43 GMTまでに38セント(0.6%)高の1バレル68.66ドルまで上昇し、先週よりも1.5%値を上げた。米国ウェストテキサスインターミディエイト先物は先週2%以上値上がりした後、この日は34セント(0.5%)高の1バレル65.24ドルに上昇した。
ホワイトハウスは状況の深刻さを示唆し、コロニアルパイプラインと緊密に協力してランサムウェア攻撃からの回復を支援している。攻撃により、この米国最大の燃料パイプライン運営事業者は人口の多い東部の州に燃料を供給しているネットワークを閉鎖せざるを得なかった。
「特に重要な点は、悪い奴らがインフラに侵入する新たな方法を見つけることに非常に長けているということ」と、リパウ・オイル・アソシエイツのアンドリュー・リパウ社長はロイターに語った。「インフラはマルウェアがシステムに影響を与えることができるさまざまな方法すべてを相殺可能な防御策を開発していない」
コロニアルのネットワークは米国東海岸の約半分の燃料供給源であり、1日に250万バレルのガソリンやその他の燃料を輸送している。同社はランサムウェアが関与した金曜のサイバー攻撃の後、パイプラインをすべて閉鎖せざるを得なかった。
米国のガソリン価格は月曜に約2%急騰し、一方で灯油は1%以上値上がりした。
誰が攻撃を行ったかは明らかになっていないが、情報筋はロイターに対し、ハッカーはプロのサイバー犯罪グループである可能性が高いと話した。
コロニアルは日曜、主要な燃料ラインはオフラインのままだが、ターミナルや供給ポイント間の小規模なラインの一部は現在稼働していると述べた。ネットワークが完全な稼働能力に戻る見込みの時期については言及しなかった。
あるアナリストが米国の「インフラの頸動脈」と説明するこのパイプラインの閉鎖が長引けば、夏のドライブシーズンのピークを前にガソリンスタンドでの小売価格の急騰を引き起こすかもしれず、米国の消費者と経済に打撃を与える可能性がある。
「大きな不明点は閉鎖がどれくらい続くかということだが、長引けば長引くほど、精製品価格にとって強気の材料となるのは明らか」と、INGエコノミクスはメモで述べた。
この攻撃が米国の議員を刺激し、重要な米国のエネルギーインフラをハッキング攻撃から守るため、保護の強化を求める声が上がった。
エネルギー省は同国のエネルギー供給への潜在的な影響を監視していると述べ、米国サーバーセキュリティ・インフラセキュリティ機関と運輸保安局はロイターに対し状況に取り組んでいると語った。
ロイター