ドバイ:米海軍は、イランから戦争で荒廃したイエメンに向かうとみられる漁船が密輸しようとしていた大量のアサルトライフルと弾薬を押収した。
米国海軍の巡視船は、オマーンとパキスタン沖のアラビア海北部で20日に始まった作戦で、海軍が無国籍だという漁船で武器を発見した。海軍兵は船に乗り込み、1400丁のカラシニコフ型のライフルと22万6600発の弾薬、5人のイエメン人乗組員を発見した。
これは、イランが支援するフーシ派民兵がサウジ主導の軍事連合と戦っているイエメンの過酷な戦争の中での最新の密輸阻止だ。西洋諸国と国連の専門家らは、イランが長年にわたり、イエメンに違法な武器や技術を密輸し、内戦を煽り、フーシ派が隣国サウジアラビアに向けてミサイルやドローンを発射できるようにしていると繰り返し非難してきた。
イランは、相反する証拠があるにも関わらず、フーシ派への武器供与を否定している。
異例の辛辣な対応として、バーレーンに拠点を置く海軍の第5艦隊が22日遅くに発表した声明は、武器を送ったとしてイランを非難し、船は「歴史的にイエメンのフーシ派に武器を不法に密売するために使われてきたルート」を航行していたと述べた。
「フーシ派への直接的または間接的な武器の供与、販売または移転は、国連安保理決議および米国の制裁に違反する」と、声明は付け加えた。
イラン国連代表部は、押収に関するコメントの求めには今のところ応じていない。
米国海軍の巡視船は、押収した武器を誘導ミサイル駆逐艦USSオカーンに移送した後、この漁船は商用船舶を「危険」にさらすとして、これを海に沈めた。
イエメン人乗組員は本国に送還されるという。
カラシニコフ・ライフルや機関銃、RPGなどが典型的なイエメン戦争に向かう武器の米国による押収は、2016年に始まり、断続的に続いている。イエメンには、長年の紛争で管理が甘い港に密輸された小火器があふれている。
海軍第5艦隊は、戦略的に重要な紅海とアラビア湾を含む250万平方マイルのパトロール地域全体で、今年これまでに約8700個の違法な武器を没収したと発表した。